Construction of Life, belly button
関口 美咲
担当教員によるコメント
「絵を描く」ことから、世界に触れ、思考し、自らの進む道を探ってきた関口さん。「絵を描く」思いが、母の裸体に、震災後の被災地、被災者の方々に向きあうことで、大きく揺さぶられてきた。しかしここに向きあえば向きあうほど、自分の無力さ、人の力ではどうにもならないことを強く痛感していくことにもなる。この向き合いは大学に入った早い時期から始まっていたが、特にこの卒制制作時は本当に迷い、画面がまったく進まない日々が続いていた。それが本当に最後、提出の段階で一気にそれぞれの作品がこれまでの迷いから解き放たれたような、伸びやかさと深さをともなって、見る者の前に立ち現れてきた。これは関口さんが逃れることなく一つ一つ積み重ねた葛藤が、「描くことはできない」絵画の豊かさとなり、見る者を圧倒することになったのである。
教授・日高 理恵子
- 作品名Construction of Life, belly button
- 作家名関口 美咲
- 作品情報『Construction of Life』
素材・技法:油彩、キャンバス
サイズ:H300×W194/H218×W333cm
『belly button』
素材・技法:油彩、キャンバス
サイズ:H162×W162cm - 学科・専攻・コース
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