called-by-need(4th Macaque), 種の型 - 廃村で実際にあって話す。

岐阜 東寺

担当教員によるコメント

存在そのものが作品のような、そんな作家がいる。岐阜東寺はそういう人だ。考え続け語り続け、そして手を動かし続け、右往左往している姿を我々は目撃していた。絵画、演劇、CG、ドキュメンタリー、メディアアートやパフォーマンス、そしてコミュニティアート。いくつものプロジェクトと解決しなければならない技術的な課題を常に抱え、悩み叫び創造し続ける姿はそのまま一つの表現だった。とは言え、その魅力は残念ながら作品とし結実しにくい。虚と実、情報と物。あらゆるものが岐阜の素材であり、作品はどこまでも拡張して境界をなくしていくからだ。この作品は縁あって譲り受けた里山の竹を素材に、3Dプリンターで特殊なジョイントを作り組み合わせ舞台を作り、その中で一夜を過ごすパフォーマンスを記録しさらにそのドキュメントを映写するため竹を再構築し……。ただ、そもそもなぜ竹なのかは説明されない。切断されては別の方法で繋がって生まれ変わり、新たな縁を作っていくのがメディア/媒材の本質なら、無限の地下茎を作っていく岐阜の表現とこの竹の贈与は、一つの祝祭的な出会いだったのだ。

准教授・石田 尚志

  • 作品名
    called-by-need(4th Macaque), 種の型 - 廃村で実際にあって話す。
  • 作家名
    岐阜 東寺
  • 作品情報
    『 called-by-need(4th Macaque)』
    素材・技法:竹に3Dプリント、記録映像
    サイズ:可変長

    『 種の型 - 廃村で実際にあって話す。』
    素材・技法:即興、再演用スクリプト
    サイズ:4:47
  • 学科・専攻・コース