フライ, サイクリン

八木 美花

担当教員によるコメント

これらの作品は、スプレーで描くことを試みるところから始まったそうです。確かにグラフィティのようなその痕跡が見えます。ただ、それにどうも満足できず、そこからどうしよう、と画面を変化させていったようです。八木さんの制作は、常に目の前の状態に敏感に反応して、潔い決断をしているという印象があります。それは誰もができることではなく、彼女の非凡な才能を感じるところでもあります。時にはそれは展示方法にも現れ、絵画の置かれ方によって何が変化するのかをも感知しようとしています。さて、「フライ」という作品は、よく見れば落書きのような人型が大きく記されています。本人はそれを「やってしまったかも」とも言いました。そこに、私は頼もしさを感じています。

教授・髙柳 恵里

  • 作品名
    フライ, サイクリン
  • 作家名
    八木 美花
  • 作品情報
    『 フライ』
    素材・技法:油彩、キャンバス
    サイズ:H162×W112cm

    『 サイクリン』
    素材・技法:油彩、キャンバス
    サイズ:H162×W130.3cm
  • 学科・専攻・コース