Chez la mer(201), ISO
樺山 眞琴
担当教員によるコメント
樺山の作品は、赤青黄、というほぼ三原色のみというこの上もなくシンプルな色彩で描かれ、形態も明快である。しかしなにかをそこに見出して安心しようとすれば裏切られる。光の筋であったり玩具のかけらだったりするようなそれは、枠の中に集合しては解散している。硬いような柔らかいような、有機的のようで無機的なような、なにかでありそうな予感はあるが、そのなにかがイメージを結びそうになるとそれは遠くに走り去ったり、裏に回ったり、ときには木枠やキャンバスという構造を露わにしたりして、美術の規範で語られようとすることをパスするのである。作品の中のモチーフが、私たちが見ていないすきに、移動したり入れ替わったりと運動して楽しんでいるかのようである。
教授・吉澤 美香
- 作品名Chez la mer(201), ISO
- 作家名樺山 眞琴
- 作品情報『 Chez la mer(201) 』
素材・技法:油彩、キャンバス、木材
サイズ:H326×W410cm
『 ISO 』
素材・技法:油彩、木材
サイズ:H136×W162cm - 学科・専攻・コース
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