ゆうゆう, ついそう(はる)
川本 渓太
担当教員によるコメント
川本さんはお面をつけた人を描き続けている。無邪気に遊んでいる場面が多いが、お面の表情は歪んでおり、彼らはいつもこちらを正面に向いて描かれている。彼の絵は、理解するための重要なヒントである顔が隠されているために、想像力を刺激して見る人を引きつける魅力を持っている。彼の優れている点は、状況をそのまま描くのではなく、ねじ曲がったお面の表情と同じように、人物の体型や周りの風景も形を歪ませて描いていることだ。人体や空間の変形は非常に高い技術力によって、不自然になる寸前を保ちつつ精緻に操作されている。卒業制作「ゆうゆう」においては、水面におこる光の屈折を利用することで、これまで以上に大胆な変形を可能にし、より異様な印象を与える表現に成功した。
講師・日野 之彦
- 作品名ゆうゆう, ついそう(はる)
- 作家名川本 渓太
- 作品情報『 ゆうゆう』
素材・技法:油彩 キャンバス
サイズ:H162×W130.3cm
『 ついそう(はる)』
素材・技法:油彩 キャンバス
サイズ:H162×W130.3cm - 学科・専攻・コース
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