頭上でものを運ぶかたち

大平 夢

作者によるコメント

私たちは毎日、様々なスタイルの鞄を使い分け、身体を使ってものを運んでいます。このことをもっと楽しんで、ワクワクして欲しいと思いました。そこで今の日本では行われていませんが、かつては効率的な運搬方法として行われていた『頭上運搬』を研究することで鞄の新しい可能性を探りました。

担当教員によるコメント

「からだを使ってものを運ぶ」を「もっと楽しく」というテーマから、頭上運搬というスタイルに着目した作品。制作過程では、専門機関の協力を得てモーションキャプチャーによる科学的な分析・評価を実施。重量の差異による形態の最適化を追求した。加えて構造の工夫により頭上の負荷を軽減。さらに東レ(株)の協力により「ウルトラスウェード」を素材として使用。ファッション性のみならず機能性、耐久性を実現した。京都の大原女など古来から日本でも行われていた頭上運搬という視点が興味深い。現在でも頭上運搬を行うアジア・アフリカ地域のひとびとへの訴求も可能な完成度の高いデザイン提案となった。

教授・武正 秀治

  • 作品名
    頭上でものを運ぶかたち
  • 作家名
    大平 夢
  • 作品情報
    技法・素材:素材=Ultrasuede®、スウェット生地、樹脂製針金、ポリプロピレン製底材、ウレタンフォーム、線ファスナー / 技法=縫製、レーザーカッター
    作品形態:立体
    サイズ:赤(H235×W220×D205mm)、黒(H115×W175×D255mm)
  • 学科・専攻・コース