連華

百崎 優花

担当教員によるコメント

「手でモノを作ることを考えて制作していた。その返答を掴み始めたような気がする。」という大きな成果を卒業制作で感得したようだ。板状の粘土を金属型で抜き取ったピースを画面に貼るという手法を発展させてきた。「手作業で製作することで同じものを作っているはずだが微細な差が揺らぎとなり、それが心地良さとなっている。」と、ともすれば手仕事に依拠した表現にありがちなコメントもあるが、百崎の作品が放つセンスはこれまでなかった方向性が見て取れて大いに期待ができる。構想も含めた作品の構成要素の一つ一つを仔細に検討していくことで、発展の可能性があらゆる方向に想定できるのが教師として楽しい。「私のイメージ」という偏狭な呪縛をしなやかに解くことが鍵となるはずだ。

教授・尹 煕倉