prologue

寺澤 季恵

担当教員によるコメント

寺澤は自らのエネルギーを作品作りで惜しみなく使い果たす。どこに向かっているのかも言葉ではうまく説明できないが、体でそれを表現しようとする。ガラスはそのようなことを成立させるのがとてもややこしい素材だ。吹きガラスを使って大きなものを作る、というだけでも一筋縄ではいかないが、学部4年までの技術でなんとかそれを成立させるための方法を考え、採用してきた。ものを作るにあたって、技術的な問題は時間をかければ解決できるが、それに向かうための理由のない衝動がないとまず始まらない。解決するべき問題はまだあるが、きっとなんとかなるだろう。彼女の旅はまだ始まったばかりだが、喜びに満ちている。

教授・高橋 禎彦