食べ物クレヨン -限定された色で描く新しい色彩表現の為のクレヨン-

髙松 祐里歩

作者によるコメント

世の中には様々な色があり、クレヨンも多様な色が市販されています。そのような中で食べ物クレヨンはあえて色を限定し、食べ物の色に偏らせることで描き手に、見えたまま描くだけではない色の表現に出会うことが出来るのではないかと、そこに興味を持ち制作しました。食べ物クレヨンは色を限定したことにより固有色にとらわれない新しい色彩への挑戦のきっかけになるクレヨンです。

担当教員によるコメント

食べ物の色に限定したクレヨンセットの制作と、それを用いたワークショップの体験を含む作品。通常のクレヨンは多色や3原色の組み合わせであるが、偏った限定5色の組み合わせにすることで、利用者は現実の固有色で描くことから離れ、新たな色彩の組み合わせ表現に目を向けることが可能である。例えば、オムライス色セットで描いてみると、色が少ないことで現実の色とは違う表現をせざるを得ない。それは、自らが固有色に囚われていたことへの気づきや、それ以外の表現を楽しむことを促す。この気づき等を含む作品は、作者の常に改善をしようとする姿勢をもとに数多くの試行を経て完成ており、思わず手に取りたくなる可愛い仕上りに加えて、そのひたむきな制作プロセスも優れている。

准教授・矢野 英樹

  • 作品名
    食べ物クレヨン -限定された色で描く新しい色彩表現の為のクレヨン-
  • 作家名
    髙松 祐里歩
  • 作品情報
    クレヨン、パッケージデザイン
    技法・素材:ワークショップ、Illustrator、Photoshop、CLIP STUDIO PAINT、クレヨン、蜜蝋、オリーブオイル、アイシングカラー、紙
    サイズ:H2000×W1800×D900mm
  • 学科・専攻・コース