Blooming Paper, 四角という形にとらわれない新しい包装紙の提案

田中 美紗都

作者によるコメント

ひらいたときに一番美しい包装紙を制作した。既存の包装紙は表に柄があり包まれている状態はとても華やかである。しかしそれは正しいだろうか。贈り物は包装をひらいて取り出す時が一番嬉しい時であるが、表の柄はその気持ちに作用をもたらしてはいない。その考えから私は内側に柄のある包装紙を考えた。またその柄、形は包装を ”ひらく” 、花が ”ひらく”という動作の親和性から花の意匠を施した。

担当教員によるコメント

包装紙は本来、商品を覆うことでその様相を美しく隠して、送り届けるまでを演出するもの。田中さんのアイデアは、包まれたものが現れた瞬間に、一番デザインの力を発揮するという、新しいストーリーを描くものであった。四角という形状にとらわれない曲線で切り取られた紙のシルエットと、シンプルで美しい線で描かれた花のデザインが、紙の質感と印刷の組み合わせにも心地よくあっていて、自分で包みたくなるような、送る人も嬉しい気持ちになれるデザインになった。

教授・永井 一史、非常勤講師・岡室 健

  • 作品名
    Blooming Paper, 四角という形にとらわれない新しい包装紙の提案
  • 作家名
    田中 美紗都
  • 作品情報
    技法・素材:純白ロール 白銀 30kg、金インク
    サイズ:約H530×W760mm(6点)、約H370×W530mm(6点)
  • 学科・専攻・コース