道の向こうにいる半身不随の巨人、目が赤く光っている

WANG Xiaoyong

担当教員によるコメント

「道の向こうにいる半身不随の巨人、目が赤く光っている」という謎の題名の付いた作品である。コンクリートで覆われた、無機質な世界。スーツを着た男たちは、半開いた傘を持っている。中央の下着の女性は電話を持ち会話をしているようだが、実は受話器を持っていない。居るはずの巨人や赤い目は、どこにも見当たらない。山羊たちがいる。関係が立ち切れた孤独な登場者たち。これらは何を象徴しようとしているのか。全ては謎であり、この世界を覆ってしまった漠然とした不安を感じさせてくれる。我々の現在を、鋭く批判しているように感じる。

教授・岡村 桂三郎

  • 作品名
    道の向こうにいる半身不随の巨人、目が赤く光っている
  • 作家名
    WANG Xiaoyong
  • 作品情報
    技法・素材:キャンパス、岩絵絵具、胡粉
    サイズ:H3000×W4000mm
  • 学科・専攻・コース