オールニード!, 「翌朝についての連作」
下田 詩織
担当教員によるコメント
例えばカテドラルで母に抱かれて眠る子どもの頃の自分、雑念を振り払うために座禅を組み集中する自分など、下田詩織は自分と自分の周りで起こったことをテーマに物語をつくり、それを絵にしている。大作の「翌日」は、早朝に開けたドアの内側に家族や仲間とともに居る未来の自分の物語である。そこは彼女の理想の場所でもあるという。「collectors…」では、描きたい物語が多すぎて一つひとつ描くのでは変わっていく自分に追いつかないと、屏風に豆粒ほどの何百もの自分像を描いた。あしらった松には多産や成長の速さという象徴的意味があるのだという。彼女の物語は筋が通っていて、絵はどの場面にも意味があり矛盾や破綻が見られない。彼女が常に研ぎ澄まされた眼で自分を見ているからだろう。
教授・野田 裕示
- 作品名オールニード!, 「翌朝についての連作」
- 作家名下田 詩織
- 作品情報『オールニード!』
素材・技法:キャンバス、油彩、パネル
サイズ:H200×W90×D90cm
『「翌朝についての連作」』
素材・技法:キャンバス、油彩、箔
サイズ:可変 - 学科・専攻・コース
- カテゴリー