垣根をなくすボードゲーム

星 光峰

作者によるコメント

これまで空間デザインについて専門的に学んだことのない人に向けて、空間デザインへの興味や理解を深めることを目的とした2種類のボードゲームを制作した。何かを新しく知るとき、学ぶとき、自分の頭で考えて自分の手を動かすことが最も良い方法だとわたしは考えている。老若男女問わず、みんなで楽しく遊びながら空間デザインのおもしろさに触れ、より身近に感じられるきっかけとなることを願っている。

担当教員によるコメント

本を読むのが苦手な人でもボードゲームなら遊べる。ボードゲームは、「伝える」手段として、とても興味深い。相手が必要であることや、展開が速く、原因・結果がはっきりと出るなど、コミュニケーション能力と瞬発力を要求される。この作品は、建築を構想することの楽しさを多くの人に実感してもらうことを意図して制作されている。ボードゲームに乗せることによって、立ち入りにくく、普段、触れることの無い「空間を設計する」という体験に、一般の人々を引き込み、共有する事が可能となる。そこに気づいた直観力を評価したい。可能性を感じるだけに、ゲームデザイン自体を本当に正しく評価出来たかどうかは未知数である。さらなる展開をも、大いに期待したい。

准教授・湯澤 幸子