ゴミのぬいぐるみ, ぬいぐるみで制作したゴミ部屋
平田 たえ子
作者によるコメント
毎日生活する中で当たり前に出るゴミ。それらは捨てられなくなるはずのものたちです。しかし、なんらかの理由で捨てられなくなったゴミはゴミ部屋、ゴミ屋敷と呼ばれるようになり近年大きな問題なっています。
私自身が我が家にゴミ部屋ができてしまったとき感じたゴミに対する嫌悪やハエが湧いても悪臭を放ってもゴミを捨てようとしない家族に対する怒り。それらをゴミをぬいぐるみに転換することで少しでも優しい気持ちに変えられないだろうか。そう考え、ぬいぐるみのゴミたちのゴミ部屋を制作しました。
この部屋の住人は30代独身のサラリーマン。彼はなぜ自分の住む部屋をゴミ部屋にしてしまったのでしょうか。
担当教員によるコメント
コロナ禍による自宅待機という特異な経験した中で、ゴミという存在に改めて誰もが向き合うことになった。暮らしの中で、ゴミの循環を少しでも停滞させると、たちまち溢れてしまう。ゴミというのは、素敵な暮らしのある意味影の部分であるが、平田さんはゴミをぬいぐるみにするというとても柔らかい方法で、そこに向き合わせてくれた。きっかけは個人的な感情や怒りであったが、ディティールまで作り込んだ完成度によって普遍的な力を持つ作品になった。
教授・永井 一史、非常勤講師・岡室 健
- 作品名ゴミのぬいぐるみ, ぬいぐるみで制作したゴミ部屋
- 作家名平田 たえ子
- 作品情報技法・素材:布糸
サイズ:H200×W200cm - 学科・専攻・コース
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