FENG Yuxiao

作者によるコメント

私は姿がそれぞれ異なる人がいる群像画で理想的な世界を描写してみた。人々はこのイヴが禁断の果実を食べた前の楽園のような世界で制限なしで生活している。でも、よく見ると、人と人は距離が近いが、お互い全く関わってないだ。気楽な雰囲気に反して、人を冷淡にあしらい、心の不安と寂しさが体に出ている。また、一旦ルールがないような自由な状態みたいが、みんなは偶然にも内面的な思想を現しやすい顔を隠し、見えないルールという集合的な無意識を隠喩している。つまり、自由世界も不自由だ。では、純粋な自由が本当に存在するか?自分は作品を通じて、見る人にこの問題を提出している。さらに、私はこの考えから、今の時代で私の感受と心配も伝わってみたい。

担当教員によるコメント

ボッシュ(Bosch)の絵には夢想の中の天使や小人が多く描かれた作品がある。それらは諺だったり、日々の戒だったりする訳であるが、フウウショウの絵にもそんな天使や悪魔までもが出て来るのだ。
水の中に浮かぶ手や足だけを描いたものなど少し妖しい人間らしき姿のものが、あちこちのハスの間に描かれている。全体は琳派の流水がごとく描かれ、それらを包み込んでいく。
描かれているヒトガタはきっと自身や他人の姿であり、それはまるで作者の日本での孤独な生活が表現されている様にも思われる。

教授・八木 幾朗