Vision 2040 egoist “voltage”

徳増 望実

作者によるコメント

2040年、日本各地のスマートシティでは自動運転モビリティが活躍、移動手段としてのクルマは必要なくなり、個人所有するクルマにはより所有価値の高いものが必要になると考えた。そこで私はクルマの造形というものに所有価値を見出し、自身が考えうる究極の造形を研究した。クルマは唯一、造形のみで人の心を豊かに出来る工業製品であると私は考える。だからこそ理屈で固められたものにはないクルマの魅力をそのような世界においても継承していく必要があると考え、制作に至った。

担当教員によるコメント

2020年はEV元年と言っても良い年だ。日本のメーカーからも、いろいろなEVが発表されてAIとの組み合わせで自動運転の時代が来る・・・そんなバックグラウンドに危機感を持った作者は、徹底的に車の魅力の本質に遡ってスタイリングを突き詰めた。当初パッケージや空力、安全性や運転姿勢なども議論したが、途中からは私も作者の直感的なフォルムに賛同する様になった。それはある意味、子供の頃の夢や憧れ、内燃機関の100年の歴史に対するオマージュなのかもしれない。パワートレーンやそのほか諸問題は本当に作ることになったら考えれば良いと思えたし、何よりデザインを見て微笑むことができた。等身大のガンダムにも通じる、夢のある作品だ。

教授・田中 秀樹

  • 作品名
    Vision 2040 egoist “voltage”
  • 作家名
    徳増 望実
  • 作品情報
    技法・素材:素材=PLA、MDF、プラ板、アクリル板/技法=3Dプリント
    作品形態:立体
    サイズ:H220×W466×D992mm
  • 学科・専攻・コース