Monkey Meetings

永田 悠馬

作者によるコメント

私はこれまで普段気にすることのないものからの視線をテーマに制作してきた。
動物園で動物と対峙している時、自分が見ている観賞しているのではなく動物の方に見られていると感じたことが怖いような面白いようなと思ったことが作品制作の着想となっている。卒業制作では今日利用の増えたオンラインミーティングを素材としてリトグラフで制作した。大勢とのコミュニケーションの手段ともなるオンラインミーティングは逆にWebを通して自分が見られていることにも繋がるその奇妙な関係を表現したい。

担当教員によるコメント

永田くんは、水族館や動物園で人が生き物を鑑賞する行為は、実は動物から人間が鑑賞されていることなのではないかという着眼点から、作者は見るものと見られるものの立ち位置や関係性の中で、キャラクター化された動物から人間が観察されているイメージを描き、その違和感をテーマに制作してきました。動物の無垢でありながらも獰猛な眼差しは、我々にある種の恐怖や不気味さを与えます。卒業制作では、オンラインミーティングをテーマに、画面を見ているようで、実は多くの人から見られているその奇妙な関係性をリトグラフで制作しました。現代への風刺的な観点を含みながらも、それに参加する自身と社会に対し、彼の作るキャラクター「人ではない生き物」を通してユニークでコミカルに表現されています。

教授・佐竹 邦子

  • 作品名
    Monkey Meetings
  • 作家名
    永田 悠馬
  • 作品情報
    技法・素材:リトグラフ、インクジェットプリント
    サイズ:H1500×W3240mm
  • 学科・専攻・コース