A little happiness

石井 優希乃

作者によるコメント

「A little happiness 小さな幸せ」をテーマに自然界にあるものから着想を得たアクセサリーを制作した。

自然界のものの中には、有機的な形、生命力、儚さ、癒し、愛らしさなどを感じられるものがたくさんある。

特に雨の日の蜘蛛の巣は雨の雫によって神秘的で美しいものに見える。
そして、植物もたっぷりの雨を浴びていつもとはまた違った嬉しそうな表情をしているように感じる。

私は、自分が見て感じたそれらの魅力をガラスの儚さやガラスを触る中でできた愛らしく美しいと思う形で表現し、それをアクセサリーに落とし込んだ。

担当教員によるコメント

石井はガラスでジュエリーを制作することを目指してきた。
金属などを用いたものと違って、ガラスの場合は体に馴染ませることが若干厄介だ。
重さや壊れやすさなどが主な理由だ。石井はこれまで様々な技法を使ってそれを試行錯誤してきたが、卒業制作はバーナーワークを用いて細かな自身のデザインを現実にすることに成功した。
ホウケイ酸ガラスと酸素バーナーによる制作は、慣れれば比較的自由度のある細かな細工ができる特徴がある。
植物や蜘蛛の巣のようなモチーフを繋ぎ合わせ、それぞれに独特のテクスチャーやマットや銀彩などの表面処理を施して、脆さを感じさせながら実際に身に付けることができる作品を完成させた。
そしてそれは技法よりも石井の世界観が感じられるからこそ面白いと言えるだろう。

教授・髙橋 禎彦

  • 作品名
    A little happiness
  • 作家名
    石井 優希乃
  • 作品情報
    作品形態、技法・素材:ネックレス・バングル=ガラス、白金液/ブローチ=ガラス、白金液、金具
    サイズ:ネックレス=H45×W240×D350mm/バングル=H120×W125×D165mm/ブローチ=H30×W95×D135mm
  • 学科・専攻・コース