自分の居場所を見つける

坂本 華代

作者によるコメント

私は家族や友達との思い出だけでなく、普段は無意識でしかない些細な他者との関わりも全て含めて、無数の過去の出来事の積み重ねが地層のように今の私達を形成していると感じている。
それは人として不可欠なことである一方で、人に強い影響を与えその人自身の意思を忘れさせてしまうことでもある。そして忘れてしまったことでさえ、時が経つにつれ忘れられてゆく。
そこで私は自分自身という1人の人間との関わり方について、もっと意識的に、大切に向き合える場が欲しいと考え、個室としてではなく気持ちを区切ることができるような空間を、公園という形で提案した。

担当教員によるコメント

作者自分の身体感覚から広がったランドスケープの提案。公共の中にどうやって個人の居場所を作るか?そして様々な居場所が関係や広がりを持つのか?構成する要素を独自のミクロな視点から積み上げていくことで、ユニークな場が出来た。

准教授・橋本 潤