重なる
福田 奈菜
作者によるコメント
作品を作るうえで建築を作るということより
そのモノがあることによって生まれる価値に着目した
圧倒的な規模の高速道路が広大な隅田川のうえを通っている
そしてその周りにはビル群。
この隅田川テラスから見る風景は
何とも言えない美しさが広がっている
高速道路を生かして新しい視点を生み出す
手段でしかなかった橋に付加価値を与える
埋められなかった高速道路の価値を最大限生かす
橋と高速で価値を与えあい
お互いを利用することによって見える景色をつくる
担当教員によるコメント
水面豊かに流れる隅田川と、その上部に連なって流れる高速道路のボリューム感は見慣れた東京の風景ながらその圧迫感は否めない。そんな高速道路だが夜間になると底面に光を受け、水面に美しいリズムを創り出す。作者はそのことに注目し、自然の隅田川、土木スケールの高速道路、この2つの間にヒューマンスケールの橋を架けることで、川の魅力と高速道路の底の魅力の両面を引き出すことに成功している。この橋のゆるやかな曲線と、橋を吊る構造のバランスが絶妙なリズムを創り出している。
教授・田淵 諭
作品動画
- 作品名重なる
- 作家名福田 奈菜
- 作品情報設計
技法・素材:ボール紙、3Dプリンター
サイズ:H200×W1800×D1460mm(1/2500模型)、H400×W600×D1450mm(1/100模型) - 学科・専攻・コース
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