Acrylic animation
蕪木 彩加
作者によるコメント
透明のアクリル棒に、四角と円で構成された映像を透過させた作品です。独特な形の滑らかさや奥行き感が感じられます。
こだわったポイントは、透過する形の単純さ、色の明快さ、映像の速度です。形をシンプルに四角と円だけにすることで、形の流れ方が引き立ちます。図形に使う色は最大2色にして、その場合は補色関係の2色を使い(クリアな素材(アクリル棒)と相性が良いと思った)、明快で鮮やかな印象を作りました。映像の速度はゆっくりめに設定し、形の流れが目で追えるようにしました。映像は5パターンありますが、制作中は、それぞれで見える面白さを言語化しながら取り組みました。
担当教員によるコメント
モニター画面に、アクリル棒を並列に装着するというアイデアで、オンスクリーン表現だけでは生まれない、独自の映像の質感を生み出した。シンプルな図形が画面の上から下に移動するだけで、アクリルレンズを通して図形は反転しながら予想外な変化をしながら像を描いていく。装置そのもののあり方と、そこに流す映像のスタディを繰り返すことによって、完成度の高いものになった。オプティカルアートのような、シンプルなルールある秩序と、変化の複雑さが、見る者の気持ちを深く捉える。これで終わらせずに、この先の表現も見てみたい。
教授・永井 一史、非常勤講師・岡室 健
- 作品名Acrylic animation
- 作家名蕪木 彩加
- 作品情報映像
技法・素材:透明のアクリル棒、液晶、MacBook、After Effects
サイズ:H500×W900×D400mm(1点) - 学科・専攻・コース
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