高山 ひなの
瞼と映像の同期
映像、インスタレーション 技法・素材:iPad Pro 12.9インチ(第5世代)、Live2D、2DR、MediBang Paint サイズ:H230×W300×D12mm(4点)
瞼で操作する意味をつくるために、瞼の動きや力の入れ方などを考えてモチーフの検討を行いました。
担当教員によるコメント
高山の取り組んできた表情によるインタラクションは、感情の伝達ではなく眼周辺の表情筋を使った操作について探求するものである。今回の卒業制作作品で扱われている操作は、目の閉じ具合を調整し維持し続ける「保持」と通常の表情づくりで必要な状態以上に目を見開く「強調」の二つに大きく分けられるが、本作で重要なのは、それらの操作を意図通りにしなければならないというのではなく、体験者が目の開き方を制御する中で、保持や強調の仕方の度合いによって意味が変わるところにある。この「操作の仕方によって引き出される情報が変わる」ということこそが、まさにインタラクションという概念の本質を示しており、本作品は「見る」という行為の際に発生する様々な眼の開け方すべてが都度意味を見いだせる新しい体験として稀有なものになっている。
准教授・菅 俊一
担当教員によるコメント
高山の取り組んできた表情によるインタラクションは、感情の伝達ではなく眼周辺の表情筋を使った操作について探求するものである。今回の卒業制作作品で扱われている操作は、目の閉じ具合を調整し維持し続ける「保持」と通常の表情づくりで必要な状態以上に目を見開く「強調」の二つに大きく分けられるが、本作で重要なのは、それらの操作を意図通りにしなければならないというのではなく、体験者が目の開き方を制御する中で、保持や強調の仕方の度合いによって意味が変わるところにある。この「操作の仕方によって引き出される情報が変わる」ということこそが、まさにインタラクションという概念の本質を示しており、本作品は「見る」という行為の際に発生する様々な眼の開け方すべてが都度意味を見いだせる新しい体験として稀有なものになっている。
准教授・菅 俊一