Time Capsule Note

納谷 保奈実

作者によるコメント

このノートは「タイムカプセルを開く時のようなワクワク感」をコンセプトに作りました。ノートを開くとプレゼントの包装紙のようなときめくパターン柄が現れます。ノートの中に楽しかった思い出をつめて欲しいのでその柄には好きな思い出をモチーフに描いています。特徴は、千切れる、360度開く、ページが開く、物が入れられる、開くと柄のあるページなどがあります。毎日色んな種類の日記を書いてみて、どうしたら楽しく続けられるかを研究してみた結果この形になりました。折りたたんだ紙をどうやったら綺麗に製本できるかが1番の難点でしたが、書く時も、見返す時も楽しい日記に仕上がりました。また、日記だけではなく、今までとは違ったノートの使い方も出来ると気づきました。

担当教員によるコメント

続けたいけど続けられないという悩みは誰にでもあるだろう。納谷さんは、そういう悩みの一つ「日記」をテーマに、問題解決に取り組んだ。既存の日記やノートの利点、欠点の分析に始まり、数多くのアイデアと試作による検証を重ね行き着いた作品は、折り畳んだ紙を製本したシンプルな作りだ。それだけの工夫で、使い方の柔軟性を飛躍的に向上させていることが素晴らしい。折り畳まれた各ページの内側には、それぞれ異なる美しい模様が施されており、使い手を最後のページまで導く工夫もある。製本方法も学び制作した作品は、商品化できる完成度で仕上がっている。納谷さんの研究姿勢は、日記のデザインに留まらず、あらゆる続けたいけど続けられない問題を解決するデザインに役立つだろう。

教授・安次富 隆

作品動画