家族写真
加藤 晴也
作者によるコメント
「家族写真」をテーマとして制作した計12枚の絵、及び展示作品。幼い頃、自身の家族が世の中の普通の家族とは異なることを強く劣等感として感じていた私は、家族写真を撮ることがとても嫌いだった。それは家族写真を撮るという行為が、家族らしくない私の家族が、家族写真という架空の像を用いて必死に内外に家族であることを主張しているように感じていたからだ。この作品では「普通の家族」という自身が抱いていた架空の像に対する憧れや怒りといった複雑な感情を、作品を通して昇華・整理するために制作した。
担当教員によるコメント
家族の肖像のスナップ写真的な情景がデジタルなアプリで細かく書き込まれ、透明なOHPフィルムに印刷されている。また専用のディスプレイ棚に置かれた作品達は、照明の効果によって不思議な存在感を持ったオブジェとなっている。まるでエッチングの版画の様に細かく書き込まれた画面には作者の”家族”に対して思いが込められている。
教授・原田 大三郎
- 作品名家族写真
- 作家名加藤 晴也
- 作品情報メディアインスタレーション
技法・素材:Clipstudio・OHPシート、テープライト、木材、写真フレーム、壁紙
サイズ:H2500×W1000×D2000mm - 学科・専攻・コース
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