EPOCH, ケーキ食べさせた
鶴見 綾香
作者によるコメント
初めて入った証明写真機は座高が足りなくて顔が写らなかったこと。大好きなクマのぬいぐるみにケーキを食べさせて汚してしまったこと。戻れないからこそ美しく、愛おしい時間を閉じ込めるような思いで制作しました。
担当教員によるコメント
「ケーキ食べさせた」と題された6点組みの巨大な作品は、その並外れたスケールの大きさに圧倒される。子供の頃、一緒に過ごし手放せない大事なクマのぬいぐるみにケーキを食べさせて汚してしまったことをテーマに制作した。今では汚れ黒ずんでしまったぬいぐるみを見て、作者自身も時間の経過を感じている。その頃に戻れないからこそ美しく、愛おしい時間を閉じ込めるような思いで制作したという。作品を見ると中央の画面にはダイナミックなタッチでクマのぬいぐるみが描かれ、その両側には、むき出しの木枠と破れたキャンバスが配置されている。可愛らしさやいとおしさだけでなく相反する感情や思いが錯綜し層を成していて、その対比から相容れない矛盾や葛藤が表現され独自の作品に昇華している。
教授・木嶋 正吾
- 作品名EPOCH, ケーキ食べさせた
- 作家名鶴見 綾香
- 作品情報『EPOCH』
素材・技法:ミクストメディア
サイズ:H2000×W1000×D800mm
『ケーキ食べさせた』
素材・技法:キャンバス、油彩
サイズ:可変 - 学科・専攻・コース
- カテゴリー