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渡邊 歩実

担当教員によるコメント

見たはずもない上空から見降ろした蒲鉾型や三角屋根の建物は、あらゆる角度からカメラの視線で寄ったり引いたり、幾度と描かれた。彼女の作品を観る時、紙に描かれた数々の緻密な創造物の存在を知らなければならない。その意識は身体ごと自在に変化し続け、点になったかと思うと夜空に天幕を広げるように果てしないと気づく。彼女は「通信機*」だ、常に交信している。交信するように作っている。この2点の眩い大作では、心のかたちがアトリエに差し込む光にかき消され、震えるようにキャンバスに残されたのだろう。驚くことにこの作家は1年次の課題で4つのピンホールカメラを制作しており!そのぼんやり映し出された風景画像が思い出される。ずっと受け止めては求め続ける姿が特別なものを生む。
*作者の他作品を参考

教授・村瀬 恭子

  • 作品名
    ii,+.・*°×。!+.・*°
  • 作家名
    渡邊 歩実
  • 作品情報
    素材・技法:キャンバス、油彩
    サイズ:H1620×W1303mm
    素材・技法:キャンバス、油彩
    サイズ:H1620×W2273mm
  • 学科・専攻・コース