TAMABI NEWS 74号(上野毛キャンパス特集)|多摩美術大学
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デザインシンキングがこれからの世の中を創る 統合デザイン学科は、まったく新しい領域のデザイナーを育てることを⽬的としています。グラフィック、プロダクト、インテリアといったように、デザイン教育は細分化しています。ですが社会に出ると、チームあるいは⼀⼈のクリエイターにクリエイティブの全部が任されるなど、現 場ではもっと統合されたものが求められます。さらに統合には、デザインというジャンルに留まらず、建 築 、科学、ビジネスといったものすべての領域が含まれます。最近、「デザインシンキング」という⾔葉が聞かれますが、これは「デザイナーのような思考回路を持ちましょう」ということで、問 題やプロセスを「⾒える化」する重要性のことであり、特にビジネス分野および技術分野からの要求が⾼まっています。また⼀⽅で、⽣ 活の中に様々なデザインはありますが、我 々の⽣活⾃体はもっと統合されたもの。全体で捉える必要性があり、そのような俯瞰で⾒られる⽬を持ったデザイナーが求められます。統合デザイン学科が誕⽣した背景には、社会が今、そうした総合的なデザインを求めているということにあります。統合デザイン学科 学科⻑ 深澤直⼈教授インタビュー社会が求める新たな領域に通⽤するプロフェッショナルを 育てる 例えばグラフィックやプロダクトのような明確なものではなく「何でもやれるよ」となると、とまどう学⽣もいるでしょう。ですが、実際社会が求めるものはそんなにクリアには特化していませ ん。多摩美では、個 々の伸びる部分を伸ばしつつ、これからの社会に通⽤するプロフェッショナルを育てていきます。そのための⽤意として、教 員 陣には、多岐にわたるスペシャリティおよび、それを統括して⾒ることが できる⼈間を集めています。 これから⼊学を志す⼈は、デッサン⼒など技術的なことで不安に思う必要はありません。それに代わる強みや、将来⾶躍できる可能性を⾒つければいいのです。ですが、「ここに⾏けば誰か導いてくれるかも」とは思わない⽅がいい。統合デザインには強いモチベーションが必要です。 当学科には、それに応える教育カリキュラムがあります。1、2年 次は主にコミュニケ ー ションやモノづくりに必要な基礎知識やスキルを修得し、3、4年 次ではゼミ形式で⾏うより実践的な「プロジェクト」に進みます。ただ作るだけではなく、そ必要なのは強いモチベーション⼩さなアイデアから世界を変える深澤直⼈(統合デザイン学科教授) プロダクトデザイナー。多摩美術⼤学デザイン科⽴体デザイン専攻プロダクトデザイン専修卒業。2003 年 NAOTO FUKASAWA DESIGN 設⽴。2010-2014 年グッドデザイン賞審査委員⻑。2012 年五代⽬⽇本⺠藝館館⻑に就任。卓越した造形美とシンプルに徹したデザインで、世界を代表するブランドのデザインや、⽇本国内の企業のデザインやコンサルティングを多数⼿がける。れをどうブランド化しどうプロモーションするかまで、考えて実施する⼒を養います。 何かを発案しても、その魅⼒は⾔葉だけではなかなか伝わりません。「こう だ よ ね」と具体化できる⼈がいて、それに反応する経営者がいて、モノが⽣まれます。シリコンバレーの例に⾒るように、現在世界で活躍している企業の多くには、デザイナーが関わっています。企業のブレーンとしてクリエイティブ⼒が要求されているのです。例えば、グループ⾏動の中でベストな選択を提⺬することができる⼈っていますよね。それとデザインが似ている。みなが向いている⽅向を的確にキャッチして必然的な流れに引き寄せていく、⼀ 歩 踏み出せる⼒です。今後はさらに、⾃ 分の考えを語ることができ、メディアに発信し、変 ⾰を受け⼊れる⼒を持っている学⽣が伸びていくでしょう。 デザインの⼒とは、⼩さなスイッチで⼤きなタンカーの⽅向を動かすようなもの。あるきっかけで、世界が激変することもある。そのきっかけを作る⼒を学んでください。2合デザイン合合学科ンンの学び

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