TAMABI NEWS 74号(上野毛キャンパス特集)|多摩美術大学
5/16

課題例=「パッケージ」課題例=「形の変化」普段、意識化されていないものを違う⾒⽅で分析すると新しい発⾒があり、発⾒できればそこから⽣まれるアウトプットが変わる。課題例=「コミュニケーションの設計」 ⾝の回りの物を 1 つモチーフとして取り上げ、その物が本来持っている「みんなが常識だと思っている」性質を裏切ってみせる組写真を作りなさい。5伝えるべき情報を整理した上で受け⼿に確実に伝えるためのエディトリアル の 本 質 を 理 解し、紙 、インターフェース、プロダクト、空間などにおいて最適なレイアウトを⾏うための⾒識と技術を養う。「Aiスキルが桁違いに上がります。タイポグラフィ、グラフィック、パッケージなど、様々な分 野を⼀ 度に学べます。」(H.Yさん ) ⾝の回りの環境について「構造」という視点から観察する経験を通じて、「新しい物の⾒⽅」を⼿に⼊れることを⽬的とした 1 年⽣の課題です。世界を「構造」という視点によって観察ができるようになると、物事の⾒た⽬や印象に囚われることなく本質を理解するヒントになります。 まず最初に⾏うのは、「観察」です。学⽣たちは⾃分のの中⾝をすべて取り出し、どこに何が⼊っていたのかを細かく記録します。ミニバッグや財布の中⾝まで細かく調べます。そして、すべての物を並べて写真を撮ります。 次に、記録した物の配置を⽊構造によって図式化することで「分析」します。 図に描 い てみると、複 雑なの中⾝も、どのような構成になっているのか、デザイン演習A-Ⅰ(エディトリアル )担当教員=岡本健構造を把握することで本質を知るインターフェース基礎 課題物が密集しているところはどこなのかがわかります。最後に、描いた図を⾒ながら⾃分の物の配置を「考察」します。例えば、普段の中をガサゴソ漁ってなかなか物を取り出せない⼈を「の中が汚い」と⾔ったりします が、描かれた図を⾒ると、そういった⼈は最初の枝分かれの数が異常に多いため、⼿探りで多数の選択肢から⼀つを選ぶ(=ガサゴソ漁る)という⾏動になっていたことがわかります。 今回の課題のように、⾝の回りの物事を構造化して理解するようになると、私たちが普段無意識に⾏っていた振る舞いの理由を知ることができ、デザインにおいて重要な問題発⾒に役⽴つ「観察⼒」につながるのです。形態、構成について、基礎的な理論の把握と造形要素としての特性、造形⼿法を実習を通じて理解していく。更に⽴体を構成するための構造、機構による動作について理解する。「アナログで⼿を動かしながら、⾃分の好きな雰囲気を総合的に出せるところ が 好 きで す。」(T.Nさん )デザインベーシック(表現)Ⅰ(プロダクト基礎)担当教員=⽶⼭貴久・⻑崎綱雄・渡辺弘明・安冨浩 REPORT 2様々な分野におけるデザイン能⼒を⾝につけるための⼟台になる考え⽅や視点を、演習を通じて学び、「情報」も1つの素材として捉え、⾃由に扱えるようになることを⽬的とする。「新しいことが発⾒でき、気持ちがいいです。」 (O.Nさん )デザインベーシック(表現)Ⅰ(インターフェース基礎)担当教員=菅俊⼀・野間⽥佑也・勅使河原⼀雅・奥⽥透也「世界の中から構造を発⾒する」

元のページ  ../index.html#5

このブックを見る