TAMABI NEWS 78号(ゲームクリエイター特集)|多摩美術大学
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「多摩美術大学オープンキャンパス× 進学相談会2018」開催される7月14日、15日の2日間、八王子キャンパスにてオープンキャンパスが開催されました。学生の課題作品展示や公開講評会、ワークショップのほか、産学官共同研究の成果発表など、200を超える催しが行われ、今年は高校生を中心に過去最高となる12,000名が訪れて本学の創造的な学びを体感しました。なかでも、統合デザイン学科のクロスレビューでは、学生のプレゼンテーションとそれに対する教授陣の講評を公開。終始立ち見が出る盛況ぶりとなりました。「東京国際ミニプリント・トリエンナーレ2018」の大賞決まる世界の版画作品に関する学術的なデータ収集を目的のひとつに本学が主催している公募展「第6回東京国際ミニプリント・トリエンナーレ 2018」の審査会(審査員長=建畠晢学長)が6月2日に八王子キャンパスで行われ、韓国出身のJihye LIMさんが大賞に選ばれました。本展は出品作品のサイズをミニプリントとすることで「世界のどこからでも郵送によって、誰でも自日本を代表する建築家・安藤忠雄さんの特別講演会が、7月2日に八王子キャンパスにて開催されました。主催は、環境デザイン学科研究室。安藤さんの建築やその思想にふれることで大きな示唆を得てもらいたいと企画し、会場には学生ほか300名を超える聴衆が集まりました。講演会では、安藤さんが世界中を旅した20代の経験や、『住吉の長屋』『光の教会』などこれまでに手掛けた代表作、携わったプロジェクト、影響を受けた先人たちやその作品などを紹介。日々激しく変化する世界でどう生きるかというビジョンを織りまぜながら、今後を生き抜くために必要な力について語りました。そして、「自分が何に向いているのか、何がしたいのか、その方向性を見出すきっかけになれば」と、これから社会に出る学生たちに向けてエールを送りました。「トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム」で院生がドイツへこれまでにも本学から8名が採用されている、文部科学省主催の官民協働海外留学支援制度「トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム」。将来グローバルに活躍する人材の育成のため、意欲と能力ある若者の海外留学支援を目的とした同プログラムの平成30年度の多様性人材コースの派遣留学生に、大学院環境デザイン1年・大川翔吾さんが選出されました。9月から半年間、ベルリンにある本学の海外協定校に留学します。今年もファインアートの学生が展覧会設計に挑戦7月2日〜7日、情報デザイン棟・芸術学棟1Fのギャラリーにて、芸術・野田尚稔非常勤講師が2〜4年生を対象に行っているPBL科目「文化演出の現在Ⅰ(展覧会)」企画による「じぶんがいない」展が開かれました。この科目は、毎年ファインアート系の学生が多く受講し、世田谷美術館の学芸員である野田講師の指導のもと、企画・会場構成・広報はもちろん、キャプションの作成、設置、チラシのデザイン、レセプション由に参加できる」というアイデアから始まり、ひとつの大学が試みた国際公募展として大きな反響を呼んでいます。デジタル表現を受け入れた今回は94ヵ国・地域から1,927名の応募があり、その内19点の入賞作品を含む324点を多摩美術大学美術館にて展示します。※会期はP16に記載本学卒業後、トヨタ自動車株式会社で40年以上にわたりデザイナーとして活躍する、福市得雄客員教授によるプロダクトデザイン専攻の特別講義が、7月6日に開催されました。福市客員教授は、デザイン本部本部長やレクサスブランドのインターナショナルプレジデントなどを歴任し、現在はCBO(チーフ・ブランディング・オフィサー)を務めています。4回目となる今回は、学生ら約50名が聴講。「デザインには企(わけ)があり、スタイルには意味がある」をテーマに、トヨタブランドのイメージアップを図るために取り組んだ「デザイン改革」の概念やプロセスを、デザインの実例などを交えて解説。また、その中で次世代のデザイナーに求められる条件について「デザインツールの進化により、絵の上手さは判断基準にならなくなりつつある。それよりも発想をどれだけ高く、幅広く、豊かにできるか。その発想力がデザイナーには問われる」と述べ、独自性のあるアイデアを創造することの重要性を説きつつ「未来を具現化できるのはデザインだけであり、手掛けたデザインが周りから必要とされる唯一無二の存在になってほしい」と、学生にメッセージを送りました。講義後は、トヨタ新型タクシーのデザインの狙いや、高齢者や障害のある方へのユーザビリティの配慮などが実車を用いて解説され、学生たちは熱心に耳を傾けました。の進行に至るまで学生たちだけで行う、非常に実践的な授業です。今回、この「じぶんがいない」展を企画したのは、受講している日本画・油画・工芸の学生たち。展示物も全て彼ら自身の作品です。「『誰に向けて作品を作るか』を問うことから授業をしています。自分を表現することで精一杯の学生たちは、誰に向けてこの作品を見てほしいかを考え、それを展示というアウトプットに落とすまでの過程でさまざまな力を得ている。また、他学科の学生が何を考え、どうプレゼンしているのかを初めて知る世界でもあり、お互いの刺激となっているようです」。そう話す野田講師の言葉通り、学生にとって、今後に生きる貴重な場となっているようでした。新宿中央公園に『日本のキレイ&TOKYO リンレイトイレ』が完成株式会社リンレイと本学の産学共同研究プロジェクト「日本のキレイ」。活動の一環として、区立新宿中央公園にある水の広場・ちびっこ広場内、2ヵ所のトイレの外装・内装を再デザインしたトイレが、7月23日に完成しました。水の広場は四季の和柄をベースに日本の控えめな華やかさを、ちびっこ広場は子どもたちがワクワクするようにと遊園地をテーマにデザイン。1年を通して、4回のデザイン変更を予定しています。従来の公衆トイレの持つマイナスイメージを払拭し、無臭、キレイ、楽しい、明るい、衛生的といった、「また訪れたくなるような、ワクワクするトイレ」に変身させることで、魅力ある公園づくりをサポートします。文化庁が支援(委託)する「映画スタッフ育成事業」で映画撮影インターンシップに参加文化庁の映画スタッフ育成事業で、劇場美術デザイン14 トピックス建築家・安藤忠雄さんの特別講演会を本学で開催トヨタ自動車CBO、福市客員教授による特別講義

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