TAMABI NEWS 90号(留学で創る未来)|多摩美術大学
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 TIIOPCS  PERSONNEL   NFORMATION4月6日、八王子キャンパスTAUホールで、令和4(2022)年度 多摩美術大学大学院・美術学部の入学式を執り行いました。昨年度は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため学科ごとに分散しての開催でしたが、この春の政府見解に基づく対策の緩和により、午前午後の二部制で、新入生と対面するかたちでの実施がかないました。校友会代表祝辞では、「首里の馬」で芥川賞を受賞した01年日本画卒業生で作家の高山羽根子さんが登壇。ご自身の経験を登山に例えながら話され、新入生にエールを送りました。3月、大学院エクスペリメンタル・ワークショップ(EWS)で、国際的に活躍するタイの映画監督でアーティストのアピチャッポン・ウィーラセタクン特任教授が来日し、コロナ禍でオンラインでの実施となった昨年度から1年越しに、初めての対面での集中ワークショップが実現しました。また、ドイツを拠点に活動するアーティストの塩田千春特任教授も帰国され、昨年度に続き対面での集中ワークショップを実施。院生とともに自身も「境界線」をテーマに作品を制作し、大学院の教授陣からの講評を受けました。6月3日〜18日、芸術人類学研究所主催・椹木野衣教授監修による展覧会「UNZEN ―『平成の島原大変』:砂守勝巳と満行豊人をめぐって」が八王子キャンパス・アートテークギャラリー2Fで行われました。雲仙・普賢岳噴火災害をテーマに取り組んだ二人の表現者が残した写真と絵画を中心に構成され、過去の災害を生き抜いた人びとの想像力に触れながら、新たな記憶の継承のありかたを模索した内容が反響を呼び、新聞・テレビなど数多くのメディアで取り上げられました。「UNZEN展」会場風景4月に逝去された統合デザイン・米山貴久教授を偲ぶ会が、6月18日、上野毛キャンパスで行われました。学科の主催により企画されたもので、建畠晢学長、深澤直人学科長をはじめ、教員や卒業生らによる弔辞が捧げられました。米山プロジェクトの写真やゆかりの人々からのメッセージも数多く掲示され、米山教授の思い出を語り合いました。※19ページに深澤教授による追悼文も掲載しています。AWARDS CHANGE 大学院EWSでアピチャッポン特任教授の対面での集中ワークショップが実現橋本の街を彩る「SDGs Color Art Project」にグラフィックデザインの学生、院生が参加八王子市の公園にプロダクト学生の陶作品が展示入学式に卒業生で芥川賞作家の高山羽根子さんが登壇自然災害と芸術表現の連動性に迫る「UNZEN展」開催レポート米山教授を偲ぶ会を上野毛で開催JT(日本たばこ産業株式会社)が「相模原市SDGs推進室」と「さがみはらSDGsパートナー」の2団体とすすめる「橋本の街をキャンバスに!SDGsカラーアートプロジェクト」の一環として、現在、グラフィックデザインの学生および大学院生によるイラストレーション作品が、地下道「やすらぎの道立体」の壁面などJR橋本駅周辺エリアのさまざまな場所で掲示されています。八王子キャンパスに近接する相模原市と本学は2016年に包括連携協定を締結しており、さまざまな分野での協働を行っています。アピチャッポン特任教授と院生らとのディスカッションの様子高橋慶一郎「生き物の器」プロダクトデザイン4年高橋慶一郎さんの陶作品「生き物の器」が、八王子市長池公園内のコミュニティ施設「自然館」で展示されています。この作品は3年次の授業「プロダクトデザインⅡ」(担当教員:濱田芳治教授、尾形達講師)の課題の一環で取り組んだもので、課題リサーチの際に尋ねた長池公園の関係者から自然館で展示をする提案をうけて実現されました。「学外の方と関わることで学校の中だけでは得られない経験ができ、関わりの中で新しいアイデアも生まれ、とても勉強になりました」(高橋さん)校友会代表祝辞で登壇した高山羽根子さん17

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