TAMABI NEWS 90号(留学で創る未来)|多摩美術大学
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12341234YDUTSDAORBAPROFILEファッションの広報を専門的に学ぶために単身ニューヨークへ  ニューヨークのプラット・インスティテュートという芸術系大学に留学しています。私の場合は、大学3年次終了後、1年間休学をして、私費留学をする道を選びました。 現在、受講しているのは、「ファッション・ニューメディア」というサーティフィケート・プログラムです。これは、ファッションブランドやクリエイティブな組織をどうやってブランディングし、アウトプットしていくか……などをテーマに、幅広い科目を履修できる課程で、修了すると認定証がもらえます。私はもともとファッションが好きで、雑誌のエディターになるという夢があったので、これを実現するために自分に足りないものは何かと考え、今回のプログラムを選びました。 履修する科目群は、まさに将来に直結するものばかりです。授業では、Adobe系のグラフィックソフトを使った雑誌づくり、撮影テクニック、ブランドコンテンツづくりなどのほか、デジタルマーケティングやコンシューマーリサーチ(消費者調査)なども学ぶことができます。デザインやファッションだけでなく、ビジネス寄りの科目が多いのがこのプログラムの魅力だと思います。 受講生は留学生も多く、アメリカ、カナダ、フランス、イタリア、コロンビア、タイ、中国、韓国など世界中からやってきたファッション好きと交流ができます。ファーストキャリアを積んだ後、転職やキャリアアップのために通っている社会人や学生も多く、その意識の高さから刺激を受ける日々です。 私にとって、ニューヨークという街は、高校時代から特別な場所でした。高校2年次に家族とニューヨークを訪れた際、メトロポリタン美術館で、「CAMP」というファッション系の企画展を見て、衝撃を受けたんです。そのスケールや世界観は、日本では味わったことのないものでした。ここに行けば心を動かされる瞬間がある、ニューヨークに行けば夢や目標に近づける̶心のどこかでそんな思いを持つようになっていました。 今回、ニューヨークに来てすぐの2022年2月に、ブルックリン美術館で、クリスチャン・ディオールの展示を見て、「やっぱりこれだ!」と確信しました。この心を動かされる体験は、ニューヨークでしか味わえないものだと思っています。 ニューヨーク留学中にこうした世界観をよりダイレクトに感じるために、「ニューヨークファッションウィーク2022」のアジアファッションコレクションのお手伝いも経験しました。 PRのボランティアスタッフとして、バックヤードに入り、コロナ禍で来場できなくなったデザイナーさんの代わりにフィッティングなどを行いました。キラキラしたファッション業界の裏側で、地道な仕事を学びながら、ショーに関わる多くの人のパッションに触れられたのは貴重な経験になりました。 将来の目標は、ファッションエディターになって、社会とファッションをつなぐ仕事をすることです。雑誌だけでなく、Webからの発信にも興味があります。そのためにも留学中にファッションに関するさまざまなコンテンツに触れ、ニューヨークで学んだことを将来の仕事で存分に活かしたいと思います。写真のクラスの課題で撮影したニューヨークの街角「ディオールの展示は、プロジェクションマッピングなどを用いたアート性の高いもので、ドキドキが止まりませんでした」ニューヨークファッションウィークでアシスタントを務めた際の1枚。「地味だけど思い出深い写真です」「きらびやかなニューヨークの中でオールドスクールな魅力を保っているGreenwich Villageは、個人的に一番好きなエリア」心が動かされる瞬間はニューヨークでしか味わえない04TAMABINEWS90加藤理子さん KATO Riko 芸術学科4年(休学中)エディターになる夢を実現させるためにニューヨークでしかできない体験をする。何を目指して飛び出すのか?私が海外で挑戦する理由

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