AI時代を勝ち残る進路選択|多摩美術大学
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創造的な進路選択で広がる未来の姿は?入社1年目に黒田さんが初めて一人で担当した、「ホテル雅叙園東京 百段階段のミュージアムショップ」。16大手ホテルなど、ビッグプロジェクトのインテリアにトータルで関わるイリアには多摩美出身のデザイナーが10人以上在籍していて、私はここで、ホテルやオフィスのデザインに携わっています。特にホテルは、家具や内装から手掛けることが多く、コンセプトからマテリアル(素材)に至るまでトータルで考えてつくり上げます。私には中学の頃から一貫して、ずっと働き続けたいという夢がありました。そのためにも自分だけのスキルを身につけたくて、空間デザインからランドスケープまで幅広く学べる多摩美を受験しました。ここで、椅子づくりから都市計画など、数ある選択肢の中から自分の課題を見いだし取り組むことができるスタイルが私には合っていたんですね。経験を積んだおかげで、ホテルのように、インテリアからランドスケープにも幅広く関わり、人が長時間過ごす空間や、後々に残るようなビッグプロジェクトに関わりたいという志向が固まり、イリアへ入社しました。学生時代は視野を広げるため学外でも活動したくて、インターンやバイトも積極的にやりました。有名建築の事務所やテレビ局など、自力では絶対無理な場所で経験を積めたことは、多くの多摩美の先輩たちが活躍して築き上げてくれた信頼とブランドのおかげであり、今の自分の大きな糧となっています。インテリアデザイン部 デザイナー [2017年 環境デザイン卒]昭和大学江東豊洲病院(江東区)のランドスケープを担当。川辺へと続く開放感を生かし、ちょっと足を止めたくなるような空間を目指した。いつも通る街路樹の路や広場で誰もがほっと癒やされる空間を戸田芳樹風景計画は施設外構や、公園緑地等のランドスケープ(景観)デザインを行う会社で、私は現在、中国深圳で進行している大規模施設の外構部分を担当しています。ランドスケープをデザインするにはまず、その土地の歴史や特性、適した植物、周辺住民の暮らし方といった情報を解析するところから始まります。そこに施設のコンセプトや利用者の特性などを総合的に考えて、より良い空間を提案します。高校時代は、将来は何かモノづくりの仕事をしたいとは思っていましたが、まだ漠然としていました。とりあえず立体的なものをつくりたいと考え、環境デザインを選びました。ここでは建築、インテリア、ランドスケープとコースは分かれるものの、課題の選択は自由で、各々専門の先生から意見を頂くこともできました。その過程の中で、「購入したりお金を払って入館したりしなくても、誰もが無意識のうちに癒やされるような空間をつくりたい」と、自分の夢が明確になっていったのです。今振り返ると、手を動かしながら自分で考え、選び取っていったことが今につながっているんですね。私が手掛けた空間で足を止めくつろいでいる方を見ると、心の中で「どやっ!」って思っています(笑)。ランドスケープデザイナー[2009年 環境デザイン卒 ]イリア戸田芳樹風景計画黒田 舞さん 池田 葵さん Interview建築・インテリア・ランドス06

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