AI時代を勝ち残る進路選択|多摩美術大学
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メーカー編ゲーム編IT編メディア編建築・インテリア・宣伝・広報編ランドスケープ編エンターテインメント編公務員・団体職員編多摩美からの進路選択建築関連の職種はもちろん、空間を彩る幅広い分野で活躍空間全体を扱う学びの領域を反映するように、実際の進路も幅広いことが特徴。積水ハウス、住友林業、タマホームなどの住宅メーカーの他、ACTUS、オカムラ(旧・岡村製作所)、カッシーナ・イクスシーなどのインテリアメーカー、ディスプレイ業界大手の丹青社、万博のパビリオンなどを手掛ける乃村工藝社などで多くの多摩美生が活躍している。中京テレビ放送新社屋。ささしまライブ(名古屋)のテレビ局建設プロジェクト。デザイン・設計・コスト・品質・スケジュール等の総合的なマネジメントを榎本さんが担当。企画やマネジメントなどプロジェクト全体の旗振り役を務める担当する物件の多くは、グローバル企業やランドマーク的施設です。私の仕事は、どこに誰が何を建て、どう活用していくのかといった企画やマネジメントなど、いわばプロジェクト全体の旗振り役。事業そのものをデザインする仕事です。仕事で出会う多摩美出身者に共通して感じるのは、突き詰め方の深さですね。講評会で多数の先生から指摘を受け、もまれ、時にはケンカしながら鍛え上げられた結果、総合的に非の打ちどころがないアウトプット力が養われたのでしょう。これは、技術以上に社会で役に立つ大きな学びだと思います。理系だった私が多摩美に引かれた理由は、今あらゆる分野でデザイン思考の必要性が問われているように、これからは芸術系が重要性を増すということ。技術だけでは機械やAIに取って代わられてしまうかもしれません。時間がない、お金がない、誰かが反対するからできない。そんなの全部逃げです。今がこれから先数十年の糧になると思って臨めば、本気でやれないはずがない。多摩美は、上下縦横かかわらずつながりが強いのも特徴です。周りの助けを借りながら、成し遂げるためには何が必要かをよく考えて自己表現の方法を探り出せば、道は広がるでしょう。マネジメントグループ コンストラクション・マネジャー[1999年 建築卒] ※現・環境デザイン学科【渡部】今、「何々をつくってください」ではなく、「仕組みからデザインしてください」という依頼が増えています。凝り固まった仕組みをデザインの名を借りてガラリと変えたい。それには広い視野と物事の多様化に対応することが必要です。多摩美には、色々な価値観や思考回路を持った人が混ざり合っていました。そこで受けた刺激や培われた経験が、これからの強みになると感じています。『PLEATS PLEASE ISSEY MIYAKE 上海』。「床と天井さえあればできる店」をコンセプトに、天吊式のハンガーシステムを開発。輸送が可能で、世界中どこでも「プリーツ プリーズ」の軽快な店舗があらわれる。国内外の大手施設やブランド店舗で空間やグラフィックを展開【平綿】当社は二人で起業した会社です。グラフィックと空間の二本柱で、平面から立体までフォローアップできるのがウリです。「両方できる」というより、グラフィックに建築の要素を取り入れ、逆に空間にグラフィックの要素を絡めるなど垣根なく自由な表現を行い、さらに、一人がデザインしてもう一人がそれを俯瞰で見るなど、プロジェクトごとに「冷静な目」を持つことでバランスを取れるのが二人体制の強みです。卒業後は建築一本ではなく、僕はインテリアやプロダクト、渡部はグラフィックや写真も手掛けるアトリエに就職しましたが、デザインの守備範囲が広いので、依頼主の期待に的確に応えることができ、さらにそれ以上のものを提供できるのではないかと考えて、2005年に立ち上げました。代表取締役[1999年 建築卒]※現・環境デザイン学科17日建設計コンストラクション・マネジメントモーメント榎本 拓幸さん平綿 久晃さん / 渡部 智宏さんケープ編

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