AI時代を勝ち残る進路選択|多摩美術大学
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創造的な進路選択で広がる未来の姿は?加藤さんが宣伝戦略プランニングを担当する、平井 大さんの新曲『THE GIFT』(2019年2月27日発売)。アニメ映画の主題歌として、リリース前から話題づくりを手掛ける。18音楽アーティストの作品を世の中に広める、その過程をデザインする担当する音楽アーティストのプロモーション活動を企画し、推進する仕事をしています。そのアーティストの世界観を守りながら、どこで誰にどう見せていくかを考え、作品として世の中に出す過程をデザインし、遂行するのが私の仕事です。高校時代は留学していたこともあり、進路選択にあたっては国内外の美大を調べました。そのなかで多摩美のグラフィックデザイン学科が最も先進的で魅力を感じたので、受験し入学しました。3年生になって専門課程科目を選ぶ際には、広告を専攻し、業界の第一線レベルの内容を学ぶことができました。一方で、自分の性格を客観視したときに、表現することより整理・分析する思考力を生かし、宣伝戦略やプロセスをデザインすることを仕事にしたほうが向いていると思いました。その経験が契機となって、今の仕事につながっています。「美大から宣伝戦略部門へ?」と、畑違いのように思われるかもしれません。ですが課題を発見し、目標を決め、解決に導く過程は、広告の授業で繰り返し学んだフレームがそのまま応用できるものだと実感しました。デザインを学ぶことで培われた思考と表現する力は、どの業界・職種でも通用します。デザイナーになるためにデザインを学ぶだけでなく、その考え方を応用して課題に取り組むことで、私のような活躍の場もある、そんな汎用性を多くの方に知ってほしいですね。レーベル事業本部第1C&Rグループ C&R第3ユニット[2014年 グラフィックデザイン卒]仕上がった『キャッツ』の衣裳にさらにペンを入れ、リアルな猫の毛並みを表現する上野さん。『リトルマーメイド』の見せ場の一つである、ヒロインが人魚から人間の娘へと変身を遂げるシーンの監督責任者として舞台裏を仕切る渋谷さん。『リトルマーメイド』の世界観を守る私の仕事は、俳優、照明、舞台美術、音楽などあらゆる要素を束ね、「夢の世界」を守ることです。多摩美でのチーム制作の経験から、全体を見る目が養われたことが生きていますね。一つ間違えば取り返しがつかない現場での責任は重いですが、舞台が成功すればそのプレッシャーを上回る喜びがあります。代表作『キャッツ』の衣裳チーフとして活躍高校生の頃、多摩美の芸術祭で「テキスタイルパフォーマンス」(衣裳制作や演出も全て学生が企画する約30年の伝統ある舞台)を観て憧れ、多摩美に入学。4年間で素材の知識や織り、染めの技術を学んだほか、念願の“テキパ”に携わり、大勢で一つの舞台をつくり上げた経験が今の仕事に生きています。技術部 コスチューム『キャッツ』担当チーフ[2014年 テキスタイルデザイン卒]技術部 舞台監督助手『リトルマーメイド』下手舞台チーフ[2015年 環境デザイン卒]エイベックス・エンタテインメント劇団四季加藤 茉由子さん 上野 有美さん 渋谷 聡美さん Interviewエンターテインメント編07

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