多摩美大入試ガイド 2019
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080掲載作品は入学者より選定鉛筆デッサン(3時間)【問題】綿棒と自分の手をよく観察して描きなさい。【条件】1. 用紙は縦位置とし、記名票は右上とすること。2. 配布した綿棒をモチーフとして使用すること。綿棒は2本を描くこと。3. モチーフは加工してもよいし、加工せずそのまま用いてもよい。加【注意】出題の内容に関する質問にはお答えできません。【使用紙】サンフラワーペーパー(M画)MMボード(B3)●専門試験視覚表現(5時間)【問題】「コミュニケーション」をテーマに、シルエットと幾何形態を用いて視覚表現しなさい。どのようなコミュニケーションなのかわかるように表現すること。【条件】1. 用紙は縦位置とし、記名票は右上とすること。2. 塗り方は自由。白く見せたい部分や余白をあらわす場合は白を塗ること。3. 言葉に頼らず、視覚的に表現すること。【注意】1. A3の紙1枚は下書き用紙です。2. 出題の内容に関する質問にはお答えできません。【使用紙】KMKケント(両面)ミューズイラストレーションボードSS(B3)工する場合には手で加工すること。鉛筆デッサン・見る力 = 対象の形を正確に捉え認識できるか・技術力 = 基本的な表現技術があるか・構成力 = 表現内容を組み立て配置ができるか・表現力 = 表現したい心があり、形にできるか・完成度 = 課題が作品として完成しているか鉛筆デッサン本コースの鉛筆デッサンは観察して描くデッサンです。例年と同様に「観察する力」と「描画する力」がポイントになります。 今年度のモチ ーフは綿棒と手です。綿棒は、握る、指でつまむ、指にはさむなど様々な持ち方の構図が考えられます。紙製の軸と両端の綿の部分とでは質感も異なります。構図を考えること、綿棒を持つ手をよく観察して表現すること、手と綿棒の質感を描き分けることがポイントになると考えて出題しました。綿棒を加工することも認めましたので構図の自由度はより大きくなっています。自分がいちばん表現しやすい方法を見つけ、 綿棒を持つ手を観察する構図と、それを描く表現方法を考えることが大切です。どんなモチーフであっても観察しやすい素直な構図は描写を助けます。構図を決めてしっかり観察して描画することが大切です。●採点基準視覚表現・理解力 = 出題内容を正確に読み取れるか・発想力 = 自分自身のテーマを展開できるか・構想力 = 構想を具体的に組み立てられるか・表現力 = 表現したいことを形にできるか・完成度 = 表現が作品として完成しているか●出題のねらい・採点ポイント視覚表現今年度の視覚表現は、「コミュニケーション」をテーマに、具体的な内容を思い浮かべ、それをモチーフにして平面構成を完成するという設問です。コミュニケーションという抽象的なテーマを「理解する」力、自身の生活や経験から描きたいモチーフ(題材)を見つけて「発想する」力、その題材を具体的なかたちとして「構想する」力、それらを美しく「表現する」力、そして表現作品としての「完成度」が採点のポイントです。テーマである「コミュニケーション」には相手が必要です。やり取りの相手は人が一般的ですが、動物なども相手になります。また、伝えたいことや思いも必要です。向き合って言葉を交わすこともあれば、デジタルでの文字や絵を使ったやり取りもあります。このような幅広い可能性の中から、自身の生活や経験から発想して具体的なかたちやシーン、物語として描くことが今回の問題のポイントでした。抽象的なキーワードを自身の体験に引き寄せて発想し具体的な表現に結びつけた作品が高い評価を得ていました。美術学部情報デザイン学科情報デザインコース

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