入試ガイド2021|多摩美術大学
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環境デザイン学科 掲載作品は合格者より選定■■一般選抜問題 床に紙袋が置かれている。 条件 紙袋6個以上を使い、立体構成した状態を想定し、鉛筆デッサンしなさい。※紙袋の外形寸法 : 幅50cm、奥行30cm、高さ65cm1.立体構成は、床に置かれた状態で描くこと。2.紙袋の加工は、折る、曲げる、丸める、しわ加工などの想定はよいが、切ったり、ちぎったりなどの想定はしないこと。3.背景(教室内観)、人物、イーゼルは描かないこと。4.用紙の縦位置、横位置は自由とする。5.記名票の位置は縦位置の場合は右上、横位置の場合は右下になるようにすること。1. A3の紙は下書き用紙です。2. 出題の内容に関する質問にはお答えできません。注意 使用紙 ニューTMKポスター特厚口(B3)・出題の意図=出題の意図を理解しているか・問題の理解=問題の与条件を理解しているか・空間の構成=構図の意図が明確かどうか・描写力=かたち、光、空間、素材感が正確に描写できているか・構成力=空間の中での立体的な構成が考えられているか環境デザインの対象となるのは、身の周りの小さなスケールから、都市のような大きなスケールまでさまざまです。つまり単体だけではなく、複数の関係を空間的に思考することが必要となります。 環境デザインの領域では、スケッチや図面といった「想定表現」が重要になってきますので、その基本的な表現力をみるため、実物のモチーフを目の前にした「立体構成の想定デッサン」としています。「教室内観は描かない」としているのは、空間の奥行きや広がりを感じさせる背景も大切ですが、より作者の立体構成力(空間表現力)を評価するためです。 採点のポイントとしては、問題文にモチーフの大きさが示されており、縦横寸法の関係を考え、立体構成の基準として把握しているかを最初に評価します。紙袋自体にも内側と外側という空間がありますが、それらの関係、つまり空間構成が意図されているかがポイントになります。構図や目線によるパースペクティヴな高さや、奥行表現がされていることが重要です。試験会場の空間をはみ出すほどの大きな構成も見られ、それも意欲的で目に留まりますが、既定の数を満たしていれば優劣はありません。そして立体構成が置かれている床の存在と、光と影の表現、モチーフの素材感が最終的な評価につながりました。鉛筆デッサン モチーフ専門試験鉛筆デッサン(5時間)採点基準鉛筆デッサン出題のねらい・採点ポイント鉛筆デッサン

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