入試ガイド2021|多摩美術大学
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情報デザイン学科 メディア芸術コース 掲載作品は合格者より選定■ 一般選抜問題 今まで出会った人、今まで行ったことがある場所、 条件 注意 使用紙 TMKポスターボード 両面張り 今まで学んできたこと…など、今まで経験してきたことをベースに、自分史の物語の地図を作りなさい。1.タイトル票には、この地図のタイトル名を書くこと。2.記名票は右上になるように使用すること。3.タイトル票は左上になるように使用すること。1.A3の紙2枚は下書き用紙です。2.イラストボードの切れ端は試し塗り用紙となります。3.出題の内容に関する質問にはお答えできません。(540mm×540mm)問題  「動と静」をテーマに、粘土と立方体(木)を使って造形的に表現し、その情景を鉛筆で描きなさい。1.配布された粘土と立方体(木)を自由に変形し、条件 また組合せ、モチーフとして使用すること。2.モチーフとして粘土と立方体(木)以外のものを描いてはならない。3.用紙は横位置とし、記名票が右上になるように使用すること。1.A4の紙2枚は下書き用紙です。2.モチーフは持ち帰ることができます。3.出題の内容に関する質問にはお答えできません。注意 使用紙 ニューTMKポスター特厚口(B3)・理解力=出題内容を正確に読み取れるか・発想力=自分自身のテーマを展開できるか・構想力=構想を具体的に組み立てられるか・表現力=表現したいことを形にできるか・完成度=表現が作品として完成しているか・見る力=対象の形を正確に捉え認識できるか・技術力=基本的な表現技術があるか・構成力=表現内容を組み立て配置ができるか・表現力=表現したい心があり、形にできるか・完成度=課題が作品として完成しているか“自分史”は各自が生きてきた証でそもそもオリジナリティーがあるものだ。しかしおそらく20歳前後の年代の受験生が大多数なので経験した物事が似通ってくることは否めない。その中でどのような事柄に注目し表現するかは受験生のコンセプト次第だ。自分史というプライベートな世界を地図化するにあたってダイアグラム的な手法を用いるのは常道である。しかしそれだけではなくひとつの“物語”として見ている者に訴えかけてくる世界を表現出来ている作品は評価が高かった。自分史の地図を抽象的に表現するか、経験した事象や出会った人々などを元により具象的に表現するかも作者のコンセプト次第である。どちらの方向性が良いか?ということは一概には言えない。採点ポイントには企画力・独創性・完成度の三つが挙げられる。企画力・独創性は前述のとおりである。完成度に関しては与えられた5時間という時間を有効に使っていかにクオリティーが高い作品を作るかという点で時間配分などの計画性も必要だろう。配色は重要な採点ポイントでありハーモニーの美しい作品は高い点数を得ている。最初は受験生の制作の進行具合いを見て若干心配になったのだが、最終的に提出された作品達を見ると、とてもユニークでまた楽しい作品が多数あって安心した。「動と静」という相反するイメージを、木製ではあるが立方体という形が明確なモチーフと、粘土という不定形でどのような形でも作り出すことが可能なモチーフ達に対応させ、また組み合わせ、ある情景を作り出し表現しなくてはならない。与えられたモチーフをどちらの言葉に対応させるかは作者の感覚に任せている。またその情景のスケールは木製の立方体に木目がある為ある程度のリアルな制約が出るのは仕方ない。そもそも鉛筆デッサンでは描写力が一番の採点ポイントとなる。今回の場合立方体のパースがきちんと描かれているかが判りやすい採点ポイントだ。逆に言うとその点がきちんと描かれていないと極端に評価が落ちる。次に注目する採点ポイントはマテリアルの表現である。木目の描写と粘土(白)が明確に描き分けられているか?という点が重要だ。最後になるが表現された情景がユニークで独特な世界観を持っているとそれも採点ポイントになり得る。鉛筆デッサン モチーフ専門試験視覚表現(5時間)鉛筆デッサン(3時間)採点基準視覚表現鉛筆デッサン出題のねらい・採点ポイント視覚表現鉛筆デッサン

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