入試ガイド2022
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日本画油画版画彫刻工芸グラフィックプロダクトテキスタイル環境 メディア芸術情報芸術学統合 使用紙 アラベールホワイト200k(540mm×380mm)演劇舞踊劇場美術統合デザイン学科一般選抜■■■一般選抜問題 人工物を介して関係する2つの手を描きなさい。 条件 作品のタイトルを別紙にあらわしなさい(10字以内)。1.用紙全面を画面とし、縦、横は自由とする。2.右図のように、記名票は自身で設定した向きの右上になるように貼り、言葉を書いた別紙は左上になるように貼ること。1.支給した鏡は補助用具です。2.B4の紙は下書き用紙です。3.出題の内容に関する質問にはお答えできません。注意 使用紙 クレセントボード#310(B3)問題  同じモチーフを2つの画面に異なる手法や考え方で    構成表現をしなさい。       幾何学的な形態を用いた表現とすること。    タイトルを別紙にあらわしなさい(10文字以内)。 条件 1.用紙は横位置で使用すること。2.各画面サイズは、横210mm×縦297mmとし、2つの画面の間隔は10mmとする。2つの画面が用紙の中央になるように配置する。3.白く見せたい部分も白で塗り、未完成でないことを示すこと。4.記名票は右の図のように右上になるように貼り、タイトルを書いた別紙は左上になるように貼ること。注意 1.作品が波打たないように、右の図のとおりマスキングテープで用紙の4辺を画板に貼って制作してください(テープは試験場内にも用意してあります)。また、制作終了後はテープをはがしてください。2.B4の紙は下書き用紙です。3.出題の内容に関する質問にはお答えできません。・理解力=問題の把握・理解が正しいか・観察力=日常の気付きからアイデアを導き出しているか・発想力=イメージを具体化するアイデアが優れているか・描写力=構図、形、光、量感などを描写することに必要な技術が優れているか・視点=事象を捉える感覚とその表現が適正で感性に優れているか・理解力=問題の把握・理解が正しいか・発想力=課題を具体化するアイデアが優れているか・表現力=アイデアを明確で適正な構成により美しく、かつ破綻なく整理しているか・分析力=様々な素材に対して形状や質感などの特性を理解しているか・統合力=与えられた課題に対し、発想、分析、表現が効果的に絡み合って作品の質を高めているかわたしたちは、だれかによってデザインされた人工物に囲まれながら日々生活を営んでいます。デザインとは、人と物事の間や、人同士の関係を適切に結ぶための人工物をつくりだすことです。これからデザイナーを目指すみなさんにとって、このような視点で身の回りの物事を意識し、観察していくことが重要であると考えています。そこで、今回の出題では、モチーフを特定のモノではなく選択の自由度の高い「人工物」とすることで、どのようなモノや状況を選びとるのかという視点を見ようとしました。さらに、「2人の手」や「両手」ではなく「関係する2つの手」とあえて条件を緩めることで、よりアイデアに多様性を持たせて様々な状況を描けるようにしました。評価ポイントは、選択した人工物や状況への視点のユニークさや、「2つの手」およびその関係性、人工物と手の関係性を捉える視点に注目しました。その上で、従来のデッサンにおける評価ポイントである観察力や描写力、意図を伝える構成力等を総合的に判断して評価を行いました。作品の傾向としては、例年通り、同じモチーフ・構図で言葉まで一緒のもの、練習してきた構図や手をそのまま再現したと思われる作品が多数見られました。今後、出題に対してその場で思考・発想し、お題に応えてもらえるような、いわゆるデッサン力だけではない柔軟性や思考力をみることができる出題についても検討していく必要があるかもしれません。今年度は、昨年度と同様「2画面」という条件とし、同じモチーフを各画面で「異なる手法や考え方」によって構成表現をするという出題をしました。新しい創造を行うためには、社会や生活の中の様々な事象に対して、どのように独特の視点で対峙し、思考や表現を行えるかが非常に重要です。構成表現の試験科目では、気づきを適切な形で伝達するための構成力や描写力といった基礎能力に加え、世界をどのように人と異なる視点で捉えることができるのかという、着眼の独創性や発想力を見ることをねらいとしており、そのような要素が見られた作品を高く評価しています。独創性や発想力は、人と違う視点で見ようとするという意識がとても重要です。ここに掲載されている過去の参考作品は「既に誰かが発見した視点」でしかないので、あくまでクオリティの参考に留め、受験生のみなさんには、日々、様々な社会問題や生活について、自分ならどう考え捉えるかということを意識し続けて勉強に励んで頂きたいと思います。統合デザイン《一般選抜》専門試験鉛筆デッサン(5時間)構成表現(5時間)採点基準鉛筆デッサン構成表現出題のねらい・採点ポイント鉛筆デッサン構成表現

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