入試問題集2023|多摩美術大学
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121[教員コメント]モチーフの形態が正確であること、次に質感の描き分け、各モチーフが同一平面上に置かれているか、最後に空間の奥行きを描けたかなどの順で確認していく。このデッサンは大きな破綻がなく、全体にバランス良く仕上がっていて好ましい。できれば描く喜び、例えば質感への感動がもう少し欲しいところ。[教員コメント]ブックエンドの凹凸や電球の内部、耐火煉瓦の刻印文字などのディテールを描き現そうとする強い意欲を感じます。電球表面の存在感や台との関係などやや難はあるものの、大胆な配置をしたブックエンドが全体を力強いデッサンとしていると思います。[教員コメント]段ボール紙の特性を利用した菱形を連ねて自立させる工夫が良い。全体の姿を整えつつ細部にも箇所ごとに細やかな変化を加えていて、取り組み方の質が高い。このように丁寧に作り込める力は間違いなく魅力だが、この試験では作る際のエネルギーの総量(あるいは手仕事の量)も期待している。[教員コメント]それぞれのモチーフを素直に配置した画面の構成がよく出来ていると思います。ブックエンドと耐火煉瓦の特徴である凹凸などの形状と色や質感の丁寧な描写は好感が持てます。電球の特徴であるガラスの透明感と形状が描けると、他のモチーフとの関係性と空間がより良くなると思います。[教員コメント]よくまとまった配置・構図で、ブックエンドの光沢の具合などモチーフの表情や陰影を丹念に捉えようとしています。特に電球のガラスの薄さや透けるさまは良く表せていると思います。一方で耐火煉瓦などの重量感(モノの中身)が感じられない点は残念です。[教員コメント]造形素材としての段ボール紙の特徴を意識して迫力のある作品にした事がとても評価できます。もう一つの造形素材であるマスキングテープをより使用する事で表現の幅を広げる事が出来たと思います。マスクのデザインを造形モチーフとした事で作者の作品へのメッセージと意図が読み取れる作品です。

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