入試問題集2023|多摩美術大学
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77[教員コメント]柳の木と葉を見立てた作品。風に靡くしなやかな枝と穏やかな曲線のパターンを基調とした葉で表現されている。4色からなる葉の配色が美しく、それらが重なり動いているかの様に構成され柔らかさを強調している。葉は短い線の集合体からなり緩やかな動きが表現され形と色の性質と意味合いをうまく表現している。[教員コメント]池に浮かぶ水草をデフォルメした作品。水の底から水面に上がってくる泡の表現が美しい。水草か水中に住む生き物が息をした泡なのか、静かな動きを感じさせてくれる。3つの水草のモチーフが水面を浮遊したリズミカルな構成と、それを囲む水の緩やかな流れとのコントラストが美しく表現されている。[教員コメント]冬の夜の空に煌めく星もしくは降る雪を背景に、3本の針葉樹がそそり立ち、そこに積もった雪とのコントラストの構成が美しい。引き締まった空気感が伝わり、夜空の輪に向かって堂々とした出で立ちで、生き生きとしたエネルギーと成長する力強さを感じさせる。モチーフをうまく意味付けしストーリーにまとめた作品である。[教員コメント]黒を背景に明るい色で構成された有機的形態と太めの白線で描いた花と葉のコントラストが鮮やかな立体に見えてくる。明るい色のグラデーションで表現された有機的形態が、それぞれ違ったかたちをしており、ダイナミックで生命感のある力強いイメージとストーリーを演出している。

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