工芸学科一般選抜総合型選抜学校推薦型選抜鉛筆デッサン/立体造形121[教員コメント]モチーフの配置と画面の構図は綺麗に構成されていると思います。各モチーフを丁寧に描いていますが、全体的に各モチーフや影の質感が似通っているところが気になります。その為、ペール缶と不織布袋の前後関係が解りづらくなっていると感じます。あまり画面を擦らずに鉛筆のタッチで描き分けると良くなったかと思います。[教員コメント]力強い鉛筆の色が印象的な作品。丁寧に捉えられた映り込みや、ものが落とす影がモチーフ相互の関係を明らかにし、画面全体に心地よい空気を通わせている。一方でコーナーガードのトラ柄の間隔の不正確さや、不織布の質感が活かされていない構成が物足りない。形態把握と構成検討にかける時間を増やしても良いだろう。[教員コメント]巻ダンボールの方向性を考慮した折れ線の工夫により、強い構造のユニットを考案し、それを連続・増殖させた造形は非常に良かった。しかしながら、作者が記述した取り組み内容と我々が評価したポイントに乖離が見られ、また全体的にまとまりはあるものの、ややおとなしい印象を受ける。片面段ボールの色やホチキスの色を積極的に活用するなどして、より元気の良さやしつこさを発揮してほしかった。[教員コメント]形態、質感が問題なく良く描けている。ただし改善点は2点。缶と不織布とトングが同一平面に載っている安定感が怪しい。特にトングの3つの設置点。もう一つは、コーナーガードが持ち上げている不織布内部の空間感が弱いため、バーの方向性がねじれて見える。デッサンの困難な領域に肉薄して好ましい。[教員コメント]素材の描き分けが上手な作品です。特にコーナーガードの独特な質感、柔らかさと張りのある材質感が見事に表現されています。また、黄色と黒のコントラストも鮮やかです。不織布の描き込みはもう一息ですが、全体の構成がすっきりとまとまっており、場面の奥行きも気持ちよく描けています。[教員コメント]モチーフの質感に応じてしっかりと鉛筆が乗せられており、それが其々の重量の違いまで感じさせる、良いデッサンになっていると思います。プラスティックトングとペール缶の間に作られた三角形の空間が画面に清々しさを与えていますが、缶の形の狂いは気になります。また、ハイライトに、もう少し色の幅を持たせるとより良くなるでしょう。
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