入試問題集2025|多摩美術大学
27/172

絵画学科 版画専攻一般選抜総合型選抜学校推薦型選抜デッサン25[教員コメント]硬質な素材感が非常に丁寧に描かれており、各モチーフの質感の違いも繊細かつ巧みに表現されています。構図はモチーフの特徴を的確に捉え、視線を自然に誘導する効果を持っていますが、画面内でのモチーフの配置に工夫を加えることで、構図により一層の安定感が生まれ、作品全体の完成度が高まるでしょう。[教員コメント]奥から手前に向かってモチーフを配置し全体の流れを作ると共に、アルミホイルと紙は同様の加工をし、2つの異なる素材を対象的に捉えることで、それぞれの持つ特徴を対比させる意図がうかがえます。基本的に丁寧にモチーフを捉えようとしていますが、けん玉本体の軸が少し歪んで見えてしまうこと含め、向きや配置の調整をもう少し検討してみても良いかもしれません。[教員コメント]素材の質感を丁寧に観察し描いています。厚手アルミホイルの質感は、実際の素材にとても近い印象であると共に、そつなく配置されたモチーフとの距離感や作者の眼差しも好感が持てます。深いトーンの幅が表現できている一方、明るいトーンの色調に物足りなさが感じられますので、硬い鉛筆などを利用するなど工夫が欲しいところです。[教員コメント]モチーフの特性を的確に捉え、質感や形態の違いに丁寧に向き合う姿勢がうかがえます。特に、けん玉の球に映り込む室内空間まで細やかに観察し、的確に描写されている点は高く評価できます。ただしモチーフ同士がやや重なり合っているため、構図にもうひと工夫あると、さらに完成度の高い作品になったでしょう。

元のページ  ../index.html#27

このブックを見る