入試問題集2025|多摩美術大学
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工芸学科一般選抜総合型選抜学校推薦型選抜鉛筆デッサン39各モチーフをバランスよく配置し、それぞれのフォルムや位置関係を概ねよく描写できています。特に中央のコーンなどは細部まで丹念に形を追いかける姿勢が窺え好感が持てます。ただし、それぞれの質感の違いについては描こうとする意図は感じられるもののもっと執着を持って臨んでくれたら、と感じます。モチーフ間相互の明度の描き分けは物足りないものの、材質感の描き分けや前後の調子の強弱も効いて、安心して見ていられる。それは各モチーフの形態やモチーフ相互が同一平面に置かれていることが大体描けているからか。モチーフ配置と画面への収め方が地味にアクロバティックで際どいと指摘しておく。[教員コメント][教員コメント][教員コメント]イラストレーションの様な輪郭が強く主張しているため、素材感の描き分けがやや甘く感じられる。しかし力強い鉛筆のタッチは画面に力を与えている。構図は良いが、奥のパイロンが同一平面上にない様な…鉛筆の中間トーンをうまく使うことでより奥行きが出たのではないだろうか。[教員コメント]力強い描写のデッサンですが、各モチーフの質感や表情と空間をもう少し丁寧に見て描けると良くなると思います。各モチーフの形状を意識して画面の構成をすることや、ベルトの金具部や薪の表皮など特徴のあるモチーフは、その部分をより描くことで画面にメリハリが出てくるかと思います。

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