絵画学科 油画専攻一般選抜総合型選抜学校推薦型選抜デッサン/油彩 17※デッサン、油彩は同一作者の作品を掲載しています。(文責=雨宮庸介教授)[教員コメント]油彩=この絵には、物語性を示唆する図像(象など)が見て取れるが、物語を説明するような意味世界に偏った絵にはなっていない。当然ながら、意味を持った物語的なものを描く手の動きはあるのだが、同時に身体性の強い無意味な描きの動きもある。そのような意味と無意味が混ざり合うような行為が、色や形を紋切り型の意味世界に偏らないようにさせているのではないか。デッサン=陰影によって人物を捉えようとしているのだが、陰影とは別の次元に存在する「染み・痕跡」の連続性が見えてくる。その「染み・痕跡」が複雑な運動を起こし、カオスと秩序が同時に生成する様を見ることができる。(文責=栗原一成教授)[教員コメント]どんな出題であれ、受験者数が多ければある程度は類型化されるものだ。平たくいうと何人かに同じようなアイディアが現れるものだ。この作者は全ての受験生のなかでもっとも「『きいろ』という出題に際して黄色を直接的に使わない」「手数の多さで解決しない」の二つの類型を、一番スマートに、また一番極端に実行した受験生だった。「ところでアイディアをやり切る実行力と肝の座り具合は素晴らしいけれど、現実に対する観察力はちゃんと持ち合わせているだろうか」という不安にあらかじめ応えるかのようにデッサンではきわめてオーソドックスな観察眼を披露し、そのうえで油彩の強気な選択をする、というクレバーさが際立った。
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