tonATELIER_Vol.02
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Graduates' messageつものマイナスを掛け合わせプラスに転じさせる手綱だと。 「わたしのアトリエは最上階で四方に何もなくて、自分のこと以外は何も考えないですむ、自分すら意識しないでいられる場所。制作の場であるけれども、そこで同時に生活もしている。アトリエと住居、この2つは学校を卒業したあと、絶対に確保したい場所でした」 高校生の諸君へメッセージをお願いすると、 「とにかく描き続けること。誰でも人生のなかで時代とシンクロするときが写真:安齊重男『レンズ』 2007 雲肌麻紙に青墨、茶墨、顔料、岩絵具、鉛筆、色鉛筆 53.5×45.5cmまちだ くみ・1970年群馬県生まれ。'94年多摩美術大学美術学部絵画科日本画専攻(現絵画学科日本画専攻)卒業。2006年アーティスト・イン・レジデンス・プログラム「ARKO」(大原美術館、岡山)。'07年第四回上毛芸術文化賞受賞。Sovereign Asian Art Prize(中国・香港)受賞。'05年、'06年、'08年個展 西村画廊、'08年個展 『kumi machida』kestnergesellschaft ハノーバー、 『町田久美-日本画の線描』高崎市タワー美術館。1回はあって、そのときが30歳なのか80歳なのかはわからないけれど、いつでも準備しておく必要があると思う。今の高校生は情報が多くて大変ですが、そんなにあせらなくても大丈夫。それよりもいろいろと経験することが大事。卒業後に絵はいくらでも変化します。それよりも多摩美では設備や環境をフルに活用すべき。そして先生には制作上の疑問や技法・画材について、何でも聞いたほうがいいと思います。彼らはその道の大先輩ですから」協力:西村画廊『雪の日』 2008 雲肌麻紙に青墨、顔料、岩絵具、鉛筆、色鉛筆 194×162cm 写真:Raimund Zakowski

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