tonATELIER_Vol.03
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です」原型は銀で作るが、プラチナや金の素材に変貌したプロダクトは、まったく違って見える。作業は0.01mm単位の精度が要求され、使用する輩(たがね)などの道具もまた繊細だ。おのまU:·1981年東京都生まれ。2005年多摩美術大学美術学部工芸学科(金属)。卒業。'07年多摩美術大学大学院美術研究科博士前期課程工芸専攻金属修了原型師。'07年株式会社エフ・ディ・シィ・プロダクツ入社。以降、ジュエリーの原型製作を手掛け、職人としての技術向上を模索し続けている。けど、ずっと相手をして、なんとかこっちのイメージ通りにもっていくという感じです」そこが楽しいのだし、だから金属は彼を夢中にさせるのだ。今の会社に入社した理由は、当然ながら金属を触る仕事をしたいからということだが、実はもうひとつ、大きな理由「アトリエで仕事ができるということ大好きな金属と触れ合う時間を、最も居心地の良い空間で過ごしたいと思ったから、と彼は言う。「大学から大学院、それに自宅の部屋も含めてアトリエにいるのが僕の日常だったんです。普通のオフィスでデスクに向かってというのは、もう呼吸ができないくらい。この会社にはアトリエがあったんです。これって業界でもなかなか珍しいことなんですよ。入社が決まったときには、ああこれからもアトリ工で作業しながら生きていけると本気で思いました」アトリエは、彼にとって安心して大好きな金属と触れ合える楽園なのだ。があった。Graduates' message (7

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