tonATELIER_Vol.04
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を試す場所だと思うんです。モノを生み出すときは、やはり緊張します。人を感動させたいから、デザインにはエネルギーがすごく必要なんです。だから落ち着くとか寛ぎとかじゃなくて、程よく緊張する場所ですね」 程よい緊張、と彼は言った。それはデザインに対する彼の誠実な姿勢だと思う。Graduates' messageが良かったのか、その理由を考えて気づくことって大切だと思います。気づきは気づかいに繋がると思うんです」さて、プロダクトデザイナーの加藤強のデザインは、広大な工場エリア内にあるオフィスで生み出される。 「ここは自分を試す場所ですよね。自分は何ができるか、どこまでできるか、それは自分でもわからないでしょ、それクルマは子供の頃から大好きだったんですけど、そのきっかけとなったのがランボルギーニのカウンタック。スパーカーブームの世代じゃないんですけど、初めて見たときにドキドキしたんです。それから子供ながら、これは誰かがデザインしたんだと思ったんですね。モノは人を感動させる。人はモノをデザインできる。そう思い始めたきっかけです。かとう つよし・1980年東京都生まれ。2005年多摩美術大学生産デザイン学科プロダクトデザイン専攻卒業。’05年日産自動車株式会社入社。以降、デザイン本部プロダクトデザイン部にて、フェアレディZ(クーペ/ロードスター)インテリアデザインを手掛ける。運転のしやすさ、心地良さなど、エルゴノミクスを考慮しながら自動車の持つ動的な魅力をインテリアに表現。常に進歩する新しい技術を取り入れた次の時代のインテリアを日々考えている。’10パリモーターショーコンセプトカー「Townpod」インテリアデザイン担当。写真は京商製のミニカーです。影響を受けたモノ・コト「初めて感動したモノ。」

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