メディア芸術コース2025パンフレット|多摩美術大学
9/16

(9) 「自然観」といったテーマの引き続き(深掘り)Q2 学生時代はどのようなことに取り組んで『蘇る』『聖堂図書館』『砂漠の息』『本の穴を掘る』竜州さん大久保 帆夏さん4年生Q 現在どのような活動・お仕事をされていますか?今年の4月からゲーム会社にCGデザイナーとして入社しました。また、去年の卒業制作のを作文と絵の媒体を通して自主制作に取り組んでおります。製本作りなどといった物作りの技術も独学で勉強し続けています。いましたか?積極的に様々なことを体験し、幅広いことを勉強することを心掛けました。主に背景の絵の作品を作ることが多いのですが、一見絵と関係ない体験でも、実際に描き始める時に非常に役に立つことが多くあると気づきました。特に、身の回りの実物を観察し、光の現象や物事の色彩を研究し、足を運んで実際の風景や建築物を観に行ったりしてきました。また、3年生になってから、就活に力を入れ、タマキャリのお世話になりました。Q どのような作品を作っていますか?コマ撮りアニメを用いたミュージックビデオと、エッセイや仕掛け本などを制作しています。他にも小説や漫画など、様々な作品制作にチャレンジしています。3年次に自主制作として作ったコマ撮りMVでは、ボーカロイドを用いて作詞作曲も行いました。『アイデアを形にする事』そのものに興味があり、その時思いついた企画が一番魅力的に見せられる方法を、都度選んでいるかたちです。Q 自分の所属ラボを選んだ理由はなんですか?フューチャーラボでは先生方との面談を繰り返し行う事で、作品に対する考え方を深めていきます。私は、作りたいテーマは企画の段階から決まっているタイプだったので、自分の中にある考えをさらに深めていきたいと思い、フューチャーラボを選択しました。また、自由度が高く、課題以外に自主制作など、様々な挑戦がしやすかったところも決め手でQ5 メディア芸術コースの施設や設備について、どのように感じましたか?本当にメディア芸術に入って良かったと思いました。先端的なコンピューターグラフィックスからアナログ的な手法まで、充実した設備を備えている為、幅広い分野のメディアに触れることができます。Q6 ご自身の制作に影響を与えた作品(アーティスト)はありますか?現在の制作において、一つの作者というより、一番影響を受けているのが日常に見かける物事や自然物です。しかし、幼少期からスタジオジブリに大きく影響を受けてきました。山そしてその土台こそが、制作方法にとらわれないスタイルを形作り、メディア芸術コースを目指す事になったので、今も自分を支えてくれているのだと日々感じています。Q これからどんな作品を作っていきたいですか?卒制では映像と本、自主制作では漫画に挑戦したいと思っています。表現媒体は一本に絞らないといけない、と思い込んでいた時期もありましたが、今はむしろ、一本に絞っていないからこそ出来る表現がある。私が自分の世界を広げていく事自体が、誰かに新しい視InterviewsQ3 多摩美術大学のメディア芸術コースを受験した理由は何ですか?高校生の時に、まだ日本語を話せず、日本に行ったことがなかったころ、日本の美大に行き、日本のゲーム会社でのコンセプトアーティストになりたい!という夢がありました。そこから日本語と絵を独学で勉強し、来日してから、美大の入試を受けようとした時期に調べた結果、その夢を実現できると思ったのは多摩美術大学でした。Q4 在学中に特に印象に残っている授業やプロジェクトは何ですか?やはり卒業制作は一番の課題でした。自分なりに色々なメディア、いわゆる媒体を通して、自分の背景美術の腕を磨きつつ、製本作り、和紙づくり、ミサンガ作り、木工などといった自分にとって新しい媒体に触れ、全力を尽くしたと思いました。大変な挑戦もありましたが、今までの人生で一番充実した時間だったと言っても過言でもありません。 他にも印象に残った授業はPBLでした。特にパーソナルパブリッシングと和紙の授業です。した。Q 大学生活の中で学んだ一番大切なことはなんですか? メ芸では1年の頃から様々な技術を学ぶので、何となく「こういう物を作ってみたい」と思っただけでも、「あの方法を使えば出来るかも?」と閃く機会が多いです。そうして頭の中で思い描いていただけの作品が、いつのまにか完成していたり、次はもっと理想に近づけていたりします。そうした積み重ねこそが作家になっていくプロセスなのだと知れた事が、大学生活で学んだ大切な事です。Q 影響を受けたアーティスト、自分を支えてくれているアーティストは誰ですか?実は私は、一人のアーティストに強く憧れたり、影響を受けたりといった経験は、今までにほとんどありません。しかしその分、音楽、ゲーム、映像、漫画、文学など、幅広いジャンルの様々な作品に影響を受けてきました。2024年度学部卒業3年次・メディア芸術応用/4年次・メディア芸術総合+卒業制作研究川草木と日常的な風景の描写が非常に心に刺さりました。Q7 在学生・受験生に向けてメッセージをお願いします。積極的に多様な新しい体験や知識を蓄積してください!そして当たり前なことを時々改めて認識してみると良いと思います。 最後に、捉え方を意識することです。日常の中でも物事を観ようとする、知ろうとする姿勢を常に徹すれば必ずいつか為になると思います。自分もこちらを日頃に心がけており、制作にあたって意識しています。点を与える事に繋がればいいなと思っています。少しでも興味があるなら、とにかくチャレンジしてみようという気持ちです。Q 受験生に向けてひとこと私は高校時代から映像制作をおこなっていたものの、高2までは文学系の進路を志望していました。しかし、高3になる年に当時のメ芸の卒展を見て感動し、入学を決意しました。美術予備校にも冬季講習と直前講習のみ通うかたちでしたが、合格し、今、本当に楽しく制作しています。何かをチャレンジしたいという気持ちに、遅いという事はないと思っています。皆さんを心から応援しています。Future-Labの卒業生に聞いてみましたFuture-Labの在校生に聞いてみました

元のページ  ../index.html#9

このブックを見る