新型コロナウイルス禍に対する奨学金・学修支援について(5/13)

勉学への意欲を貫こう

 今、日本の社会は新型コロナウイルス禍による非常時ともいうべき状況のさなかにあり、大学もまた例外でありません。新入生も在学生も、また保護者の方々もさまざまな不安を抱えていることでしょうが、本学はこのような時期にあっても学生諸君の勉学への意欲が決して損なわれることがないように、オンライン授業、全学生への臨時の支援奨学金や困窮者への学費の減免、外国人留学生への対策、図書館からの支援(オンラインによる電子書籍、宅配便による図書の貸出)、メンタル・ケアなど、可能な限りの手段を講じ、教職員が一体となって日夜、学習環境を整える努力を重ねています(詳細は下記をご覧ください)。さらに事態の推移を慎重に踏まえながら、段階的にアトリエの使用などの対応を取る予定でもあります。
 皆さんは司馬遷の史記にある「禍いを転じて福となす」という言葉を耳にしたことがあるはずです。これは運不運は自ずと入れ替わるという受動的な態度ではなく、むしろ危機を克服するための積極的な強い意志をいうものでしょう。たしかに今は厳しい試練の時ですが、本学は全力で皆さんをサポートしていきます。どうか挫けることなく、勉学への意欲を貫いてください。
 多摩美術大学はアートおよびデザインへの志を共にする者同士が集う活気に満ちた共同体です。オンライン授業に積極的に取り組みつつ、私たちは一日でも早く皆さんをキャンパスに迎え、元気な姿を見ることのできる時が来ることを心待ちにしています。それまではくれぐれも健康第一に留意して過ごしてください。

学長 建畠晢

本学が取り組む学生支援について

 5月11日(月)より、授業が開始されました。初めての「オンライン授業」の試みであるため、混乱も生じておりますことを改めてお詫びします。
 「緊急事態宣言」後、教職員においても社会生活に制限を受ける中、授業を開始することに力を注いで参りましたため、学生・ご家族等の皆さまのご不安・ご心配の声が聞こえながらも、十分な対応ができないでおりました。今般、授業を開始できたことを受けて、これまで発表済みの支援策の他、今後、ご案内する学生支援の概要を下記にてご案内いたします。

本学が考える課題

 新型コロナウイルス禍において、学生の皆さんが充分な学業生活を送るための課題を、①学修への支援②経済的損失への支援③心の支援と考えています。
 初めての取り組みであるオンライン授業への負担感、自治体よりの休業要請等に伴う保証人の皆さまの経済状況の悪化、学生の皆さん自身のアルバイト収入の減少、これらの不安から生ずる心身の不調が、皆さんの学びを止めてしまうことがあってはならないと考えています。

 私たち、多摩美術大学は「勉学の意欲を支えること」に重点を置き、次の学生支援策を行います。

本学の支援策

■学修への支援

  • 緊急支援奨学金新規発信

    多くの学生の皆さんが奨学金やアルバイト収入により学業生活を支えているものと理解しています。様ざまな業種において、休業・短縮営業を強いられる中、アルバイトにおいても“みなし失業”の状態にある方もいらっしゃるでしょう。
    こうした中で、経済的な不安を少しでも和らげ、勉学の意欲を持ち続けて頂くために、返済義務のない、緊急支援奨学金を広く支給します。

    支給概要:学部・大学院生とも在学生に、一律10万円を支給します。

    ※一部、支給対象とならない場合もありますので、詳細は後日、お知らせします。

  • オンライン対応に係る通信環境等への支援4/29発信済み

    オンライン授業に対する通信費や端末の負担に対し、タブレット端末の支給または通信環境への支援金(6万円)を支給します。

    概要は、発信済みのお知らせをご確認ください。

緊急支援奨学金と通信環境等支援の詳細について(5/18追記)

■経済的損失への支援

  • 学業継続特別支援新規発信

    新型コロナウイルス禍により、家計が急変した方へ学業継続を目的として、学費を減免します。

    支給概要:家計急変者を対象に1件あたり30万円を減免します。

    ※支給対象・要件等の詳細は、6月初旬頃にお知らせします。

    その他関連情報
    「国の高等教育修学支援新制度」、「日本学生支援機構 貸与型奨学金」について、申請締め切りの延長が発表されておりますので、ご確認ください。
    奨学金の申請延長に伴う案内資料の受取方法について(5/8発信済み・5/15必着)

    また、「国の高等教育修学支援新制度」について、家計急変の方に向けての募集が発表されておりますので、ご確認ください。

    新型コロナウイルス感染拡大の影響により家計が急変された方へ(4/30発信済み)

  • 学費納入等の期日の延長4/30発信済み

    • 学費(前期・後期)の納入期日を延長します。

      前期納入期日:
      4月10日(金)⇒ (変更)6月10日(水)

      後期納入期日:
      9月23日(水)⇒ (変更)11月20日(金)

    • 学費(前期・後期)の延納期日を延長します(学費延納願提出による期日)。

      前期延納期限:
      06月10日(水)⇒ (変更)8月7日(金)

      後期延納期限:
      11月20日(金)⇒ (変更)2021年1月20日(水)

    詳細は、発信済みのお知らせをご確認ください。

  • 休学に伴う学費減免手続き期日の延長(3/31一部発信済み)

    1. 日本へ帰国・入国できない方

      新入生の「休学」については、「①傷病によるもの」のみ認めていますが、2020年度に限り「②入国制限による影響・ビザ取得ができない場合」も許可します。

      休学に伴う学費減免手続きについて

      ①の場合……2020年5月31日までに手続きを終えた場合のみ減免対象とます。
      ②の場合……2020年度に限り2020年6月30日まで手続きを猶予します。

      なお、②の事由による休学については、特例措置として休学に係る学費は全額免除とします(①の事由については、当該学期授業料の4分の3を免除とします)。

      2020年度休学手続き説明資料(日本へ帰国・入国できない方用)

    2. 上記(1)以外の方(日本に滞在中の外国人留学生含む)

      「休学」を許可する事由については、例年のとおりですが、学費減免手続き期日を延長します。

      休学に伴う学費減免手続きについて

      2020年5月31日までに手続きを終えた場合のみ減免対象とします。

      なお、休学に係る学費は、当該学期授業料の4分の3を免除とします。

      2020年度休学手続き説明資料(日本在住の方用)

■心の支援

新型コロナウイルス禍に伴い、学業生活や日常生活に様ざまな支障が出ています。こうした状況の中で、ストレスや不安を感じている方も多いものと理解しています。
今までとは違う生活を余儀なくされている状況で、ストレスや不安を感じることは自然な反応です。特に一人暮らしをされている方は、強い不安を抱えている人もいるのではないかと思います。現在、キャンパス閉鎖期間のため学生相談室は閉室していますが、相談の受付は行っています。学生相談室の利用を希望される方は、相談内容と電話番号を記載の上、相談室にメールを送信してください。

学生相談室 メールアドレス

 八王子学生相談室:soudan@tamabi.ac.jp
 上野毛学生相談室:soudan-k@tamabi.ac.jp

なお、学生相談室では、6月からは電話や Zoomによる相談を実施し開室する予定です。相談が再開できるようになった際には、改めてホームページでお知らせしますので、ご確認ください。
また、学生相談室以外で、多摩美生が利用できる相談窓口として、「多摩美24H心と体の健康相談・ホットライン」があります。詳しくは、「多摩美ホットラインサービス」のカード(2つ折りの青いカード)や、学生ハンドブックの138頁をご確認ください。

■図書館の対応

  • 図書貸出の宅配便対応新規発信

    図書館WEBサイトより申し込んだ図書を、宅配便で送付します。詳細は、CampusSquareよりお知らせしています。
  • 電子書籍サービス[LibrariE](4/21発信済み)

    4月より電子書籍を導入しておりますので、併せてご利用ください。

関連情報

掲載日: 2020年5月13日