歩くような速さで
内藤 志歩
担当教員によるコメント
絞り出すような映像だった。こんなに心に響く流れは久しぶりだ。きっと心の中で歯を食いしばっているのだろう。強風の荒野をひたすら歩いているような、ただただ歩き続けてきたような。8ミリフィルムの下手な自家現像が生む傷や斑が[はだれ]のようにこびりつく画面。時折老夫婦が笑っている。行きたいのか、支えにしているのか。しかしどこにも着地点は無い。ひたすら歩く。見えないエンドロールに向かって[ただ]歩く。それで良い!思わず叫んだ。
教授・ほしのあきら
- 作品名歩くような速さで
- 作家名内藤 志歩
- 作品情報映像(18分)
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